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使用済み食油をバイオ燃料に、セブン-イレブンの店舗配送に活用:自然エネルギー
愛媛県内のセブン-イレブン店舗へ配送を行う車両に、バイオ燃料を活用する取り組みがスタート。愛媛県内で回収した使用済みの食用油などから製造したバイオ燃料だ。
浄化槽大手のダイキアクシス(松山市)は2018年3月、愛媛県内のセブン-イレブン店舗へ配送する食品卸売業者エスアイシステムの配送車両に対し、同社が製造販売するエコマーク認定のバイオ燃料「D・OiL B5軽油」を供給すると発表した。
B5軽油は国の定める強制規格をクリアした、安全で安心して使用できる自動車用のバイオディーゼル燃料5%混合軽油。今回提供するB5軽油は、主に愛媛県内で回収した使用済み食用油のほか、セブン-イレブン店舗および総菜などの製造工場で使用された食用油を原料とする。
同社のB5軽油は、現在、愛媛県の公用車やごみ収集車のほか、運送会社トラックや建設機械などの車両燃料として利用されている。新たにコンビニエンス・ストアへの配送車両に用いられることで、循環型社会の実現に向けた再生可能エネルギー利用への理解がより深まるものと同社では期待している。
なお、今回販売するB5軽油の供給量は月間2万リットルを想定。2018年12月期の連結業績に与える影響は僅少という。
ダイアアクシスは各種排水処理装置の設計・施工・維持管理を行う排水処理事業、ステンレス製貯水タンクなどを扱う住宅機器事業とともに、廃食用油を原料にしたバイオディーゼル燃料を扱うバイオディーゼル燃料事業を展開している。
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