横浜環境デザイン、神奈川県の「電力地産地消」を目指す公募に採択:電力供給サービス
神奈川県の県有施設で使用する電力を調達する小売電気事業者の公募に、太陽光発電や電力販売事業を手掛ける横浜環境デザインが採択。電力の地産地消に向けた取り組みに関する考え方などが評価されたという。
横浜環境デザイン(横浜市)は2018年9月、神奈川県が公募していた「さがみロボット産業特区プレ実証フィールド」(相模原市)など4施設で使用する電力を調達する小売電気事業者に採択されたと発表した。
さがみロボット産業特区プレ実証フィールドは、ロボット開発を行う企業や研究機関の支援を目的に、県立跡地を活用し、校舎や体育館、グラウンド、仮設プールなど、ロボットの実証環境を整備した特区。神奈川県は、再生可能エネルギーなどを活用したエネルギーの地産地消を促進するため、このプレ実証フィールドを含む4施設に対し、電力供給を行う小売電気事業者を公募型プロポーザル方式で募集しており、評価基準として、電力の地産地消に向けた取り組みに関する考え方、将来的な目標、再生可能エネルギーのよる地産電源の割合、地域貢献などが含まれていた。
採択された横浜環境デザインは、神奈川県が公募した屋根貸し事業で神奈川県立商工高等学校、えびな支援学校の屋上に太陽光発電施設を設置した実績がある他、神奈川県以外の関東圏内の太陽光発電所から電力調達を行っている。
加えて、神奈川県内に拠点を置く企業のため、売上や利益の税収が地元自治体へ還元して公共サービスの向上につながることや、売り上げの一部を「神奈川子ども未来ファンド」に寄付して地元のキッズスポーツクラブなどを支援することなどが地域貢献につながるとして評価されたという。
電力供給先は、さがみロボット産業特区プレ実証フィールドの他、計量検定所小田原検査場(小田原市)、計量検定所横須賀タクシーメーター検査場(横須賀市)、計量検定所湘南タクシーメーター検査場(平塚市)。契約期間は2018年9月〜2021年9月までの3年間となっている。
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