出力500W超の太陽光モジュール、中国トリナが大量生産スタートへ:太陽光
中国の大手パネルメーカーであるトリナ・ソーラーは2020年3月、出力500W(ワット)超えの太陽光モジュール新製品「Duomax V」および「Tallmax V」について、モジュールの大量生産向けパイロットラインを公表したと発表した。
中国の大手パネルメーカーであるトリナ・ソーラーは2020年3月18日、出力500W(ワット)超えの太陽光モジュール新製品「Duomax V」および「Tallmax V」について、モジュールの大量生産向けパイロットラインを公表したと発表した。
新製品は両面受光型両面ガラスモジュール「Duomax V」とバックシートタイプの「Tallmax V」で、210mmセルを採用。Duomax Vは出力500W超の高い出力を持ち、変換効率21%。従来のハーフカットセル仕様モジュールの設計では、モジュールの出力特性が大電流となるため、ジャンクションボックスの不具合やモジュール破損、DC端子の制限を超えてしまうなどの問題があったが、新製品はモジュール内のスペースを最大限に活用することで、高出力・高効率・高信頼性を実現したという。
大量生産向けラインの立ち上げに向けては、高速ダメージレスセルカッティング技術、210mmセルマルチバスバー太陽電池モジュールの均一溶接、太陽電池パネルの新自動配置方式、大量生産に対応できるラミネート溶接装置など、パートナー企業と「業界初」(同社)の新技術の開発を行ったという。
なお、日本法人であるトリナ・ソーラー・ジャパンによると、新製品の日本国内における現時点での出荷時期目安はDuomax Vが2021年中、Tallmax Vは2020年末頃に出荷予定としている。
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