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水没した太陽光発電は感電の危険あり――JPEAが注意喚起と撤去手順の留意点を公開:太陽光
太陽光発電協会が日本各地で豪雨による災害の発生を受け、冠水・浸水・水没した太陽光発電設備による感電を防ぐための手順や、安全に点検・撤去を行うための留意事項などを公開。水害にあった発電設備については、専門技術者以外は近づかないよう注意を呼びかけている。
太陽光発電協会(JPEA)は2020年7月7日、日本各地での豪雨による災害の発生を受け、冠水・浸水・水没した太陽光発電設備による感電を防ぐための手順や、安全に点検・撤去を行うための留意事項などをWebサイト上で公開した。水害にあった発電設備については、専門技術者以外は近づかないよう注意を呼びかけている。
水害にあった太陽光パネルは絶縁不良となっている場合があり、接触すると感電する恐れがある。特に複数枚の太陽光パネルが接続されたまま飛ばされたり、流されたりしている場合、日射を受けて発電し、高い電圧・電流が発生するケースがある。不用意に近づいたり、触れたりせず、販売施工事業者や電気主任技術者に連絡し、対策を施すのが望ましい。
なお、水が引いた後でも、集電箱やパワーコンディショナーの大地との電気抵抗が小さくなることで、感電の危険がある。水没・浸水の後はできる限り、感電防止の処置として太陽電池パネルと接続箱を切り離すことを専門家へ依頼したい。
また、やむを得ず水害にあった設備を撤去する場合は、ゴム手袋、ゴム長靴や使用など、感電を防ぐリスク対策を必ず行うよう注意を喚起している。
なお、JPEAでは電気主任技術者などの専門家向けに、被災した太陽光発電設備の撤去に関する手順や留意点をまとめた資料も公開している(クリックでPDF資料へ)。
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