出力600Wの新型太陽光パネル、中国トリナが2021年上半期に出荷へ:太陽光
中国の大手太陽光パネルメーカーであるトリナ・ソーラーが、同社の600Wおよび550Wモデルが、独テュフ ラインランドの認証を取得したと発表。550Wモデルは既に量産を開始しており、600Wモデルは2021年上半期から出荷する予定としている。
中国の大手太陽光パネルメーカーであるトリナ・ソーラーは2020年10月13日、同社の「Vertexシリーズ」の600Wおよび550Wモデルが、独テュフ ラインランド(TUV Rheinland)の太陽光電池モジュールのIEC基準の連続試験に合格し、IEC61215とIEC61730の2つの認証を取得したと発表した。
Vertexシリーズは210mmサイズのセルを採用する両面ガラス構造の太陽光パネルで、大規模な地上設置型太陽光発電所や、産業および商業用の屋根上太陽光に適したモデル。PERC(Passivated Emitter and Rear Cell)およびマルチバスバー技術、低電圧および高ストリング出力設計を採用し、太陽光パネルの1ストリング当たりの電力量を40%以上増加させたという。
この他、ダメージレスカッティング技術、高密度実装技術も採用。両面ガラス構造は、IEC61730規格におけるクラスAの最高防火レベルを備える。短絡電流(Isc)および最大出力電力(Pmax)は、従来製品と比べて10%以上増加したとしている。なお、600W/550Wのモデルは、セルサイズが大きくモジュール電流も非常に大きくなるため、導入時はジャンクションボックスもIEC62790規格に対応したものを利用する必要がある。
市場投入時期については、550Wモデルは既に量産を開始しており、600Wモデルは2021年上半期から出荷する予定としている。
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