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落差11メートルで320世帯分を発電、中電が長野県に水力発電所を新設:自然エネルギー
中部電力が長野県上伊那郡で建設を進めていた「黒川平水力発電所」が完成し、営業運転を開始。約11メートルの落差で320世帯分の電力を発電する。
中部電力は2021年7月13日、長野県上伊那郡で建設を進めていた「黒川平水力発電所」が完成し、営業運転を開始したと発表した。
同発電所は中部電力が運営する新太田切水力発電所の放水口と、河床との未利用落差を利用した、出力170kWの水力発電所。有効落差約11.08mを利用して、一般家庭320世帯分の使用電力量に相当する年間約101万kWhの発電量を見込んでいる。
中部電力では2030年頃に200万kW以上を目標に、再生可能エネルギー電源の開発を積極的に進めている。なかでも水力発電は、安定した発電電力量を期待できる電源として引き続き開発を進めるとともに、既設水力発電所の設備改修による発電電力量の増加にも注力する方針だ。
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