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合計落差86メートルで1100世帯分を発電、収益の一部はクニマス復活事業に:自然エネルギー
秋田県仙北市に2つの水力発電所が完成。地域が主体となって進める発電事業で、収益の一部は地域課題の解決や、田沢湖固有種であったクニマスの復活事業などに充てる計画だ。
シン・エナジーは2021年10月、仙北水力発電(秋田県仙北市)と共同で開発を進めていた「鶴の湯水力発電所」と「小野草水力発電所」が完成し、10月14日に竣工式を開催したと発表した。秋田県の仙北市内を流れる先達川や、小野草沢における未利用の地域水資源を有効活用した発電所だ。
鶴の湯水力発電所は、雄物川水系先達川を利用したもので、使用水量は最大出力時1.05m3/s、有効落差は同23.48m。最大出力は199kW、年間発電量は一般世帯の約490世帯分の使用電力量に相当する1591MWhを見込んでいる。
小野草水力発電所は、雄物川水系小野草沢を利用した発電所。使用水量は最大出力時0.60m3/s、有効落差は同62.85m。最大出力は325kW、年間発電量は約610世帯分に相当する1994MWhを見込む。
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