国内初、電気・ガスともにCO2排出ゼロの分譲マンション 野村不動産が建設へ:自然エネルギー
野村不動産が、使用する電気・ガスのCO2排出量を実質ゼロにする国内初の新築分譲マンションを建設すると発表。東京ガスの協力を得て実現するもので、「カーボンニュートラル都市ガス」や再エネ由来電力を活用する。
野村不動産は2021年11月9日、使用する電気・ガスのCO2排出量を実質ゼロにする国内初の新築分譲マンションを建設すると発表した。同社の分譲マンション「プラウドシリーズ」として建設するもので、神奈川県相模原市で2025年3月の竣工を予定している「(仮称)相模大野4丁目計画」が第一弾となる。
CO2排出量実質ゼロの実現にあたっては、東京ガスと協力。東京ガス供給エリアでは新築分譲マンション初採用となる「カーボンニュートラル都市ガス」を、687戸全戸に導入する。さらに、マンション内で使用する電気に関しては、実質再生可能エネルギー100%の電気料金プラン「さすてな電気」や、相模原市内にある卒FIT太陽光由来などの電力を利用するという。
設備面では、1LDKを除く620戸すべてに集合住宅向けエネファームを含む高効率設備を採用。さらに高断熱化など、住宅自体の省エネ性能も高めた。
また、将来の電気自動車の普及を見据え、充電インフラ整備として屋内平置き駐車場約200台全区画に充電用コンセントを設置。充電に利用する電力は、実質再生可能エネルギー由来のものを使用する計画だという。
この他、住宅棟をタワー形式とした他、一部既存建物を再利用するなどの工夫により、当初計画から施工段階での CO2排出量を約35%削減する。さらに、工事中の仮設電力に再生可能エネルギーを活用する予定で、さらなる環境負荷軽減を目指すとしている。
野村不動産では今後計画予定の「(仮称)向ヶ丘遊園集合住宅計画」などの大規模物件においても、今回のような「CO2ゼロマンション」を構想しており、を予定しており、環境配慮への取り組みをより本格化する方針だ。
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