ニュース
「マイクロ水力発電」で浄水場を再エネ電源に、落差34.7メートルで67世帯分を発電:自然エネルギー(2/2 ページ)
新潟県上越市にある「柿崎川浄水場」で、小さな水車を使う「マイクロ水力発電」を活用した発電事業がスタート。事業主体はダイキン工業の子会社でマイクロ水力発電システムを全国展開しているDK-Powerだ。
広島県でもマイクロ水力発電が稼働
2022年7月19日には、広島県が管理する水道施設の黒瀬調整池でもDK-Powerのマイクロ水力発電システムを利用した発電事業がスタートした。
この事業では1基のマイクロ水力発電システムを導入。上流の熊野調整池から黒瀬調整池への送水余剰圧力を活用して発電を行うもの。総落差54メートルを活用し、年間発電量は約187MWhを見込んでいる。発電した電力はFITを利用し、中国電力ネットワークに売電を行う。
柿崎川浄水場の事業と同様に、広島県が施設をDK-Powerに貸し出し、県は賃貸料と売電収入の一部を得る仕組みとなっている。この事業では年間約42万円の収入を見込んでいるという。
関連記事
- 「水路で発電」を低コストに、3人で設置できるマイクロ水車
日本の各地に広がる用水路。規模は小さいものの、その水流を活用して発電する取り組みが広がっている。NTNは農業・工業用水路に設置しやすい、プロペラ式の小水力発電機を開発した。このほど福島県須賀川市の「新安積疎水」での実証を終え、2016年12月から販売を開始する予定だ。 - リコーが3Dプリンタ製の小水力発電システム、オーダーメイドも可能なレンタル事業を開始
リコーが少ない水量でも発電可能な「ピコ水力発電システム」のレンタルサービス「LIFE PARTS(ライフパーツ)」を開始すると発表。3Dプリンタで製造した独自形状のプロペラを利用したシステムで、工場排水や地域の用水路などにおける再生可能エネルギーの活用促進を支援するという。 - 落差1メートルの水路でも発電可能、設置も簡単な小水力発電機
協和コンサルタンツは新開発の用水路向けの小水力発電機の販売を開始した。同社独自開発の相反転方式を採用した発電機で、1メートルと小さな落差でも発電できるのが大きな特徴だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.