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都市ガスを脱炭素化する「メタネーション」、国内での普及に向けた課題は?エネルギー管理(4/4 ページ)

水素とCO2を原料としたメタン合成技術である「メタネーション」。再エネ電力を利用することで都市ガスの脱炭素化につながるとして、今後の普及拡大が期待されている。メタネーション技術の普及拡大に向けた国内外の動向と、実用化における課題をまとめた。

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国内での普及に向けた施策の方向性

 ガス事業者は2020年中頃には小規模な実証実験を終え、2030年頃からは商用化を目指していることから、2025年頃には大規模投資に向けたFID(最終投資決定)を行う必要があるとしている。

 よって国は、支援措置の具体化やCO2カウントルールなどの事業環境整備を、2025年頃までに終える必要がある。

 また合成メタン導入のため、規制的措置を取ることも一案である。

 現在、エネルギー供給構造高度化法では大手ガス事業者に対して、エリア内の余剰バイオガスの80%以上を利用することを義務付けている。また同法では小売電気事業者に対して、2030年度に非化石電源比率を44%以上という目標が定められている。

 資源エネルギー庁は、今後はガス事業者に対して、合成メタンを対象とした新たな目標値を定める方向性を示している。

 合成メタンを製造するには、大量のCO2を効率的に安価に回収することが大前提とされる。これはガス事業者だけで実現できるものではないため、需要家も含めた幅広い業界からの協力が進むことを期待する。

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