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「太陽光×風力」で協調発電を実現、系統枠の利用率が3倍以上に:太陽光
日立パワーソリューションズが、電巧社、サイサン、森和エナジーの共同事業体が運営する太陽光発電所に、同社が開発した太陽光発電協調型風力発電システムを初納入した。
日立パワーソリューションズは2023年3月6日、電巧社、サイサン、森和エナジーの共同事業体が運営する「六ヶ所村ウィンド・ソーラー協調発電所」(青森県上北郡六ヶ所村)、同社が開発した太陽光発電協調型風力発電システムを初納入したと発表した。
日立が開発する太陽光発電協調型風力発電システムとは、既に稼働している太陽光発電所に新たに風力発電設備を追加し、出力変動緩和制御技術によって全体を管理するもの。これにより、従来、夜間や天候などによって活用できていなかった太陽光発電の連系枠を有効活用し、全体の設備利用率を高めることができる。
六ヶ所村ウィンド・ソーラー協調発電所は、パネル出力2293.76kW、パワーコンディショナー出力2000kWの太陽光発電を備え、今回ここに出力1920kWのENERCON社製風力発電設備を追加で導入。太陽光発電と風力発電を組み合わせて協調制御することによって、既存系統連系枠の利用率を従来の14%から43%に高められるという。
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