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再エネを瞬時に不足場所に融通、リコーらが双方向マイクログリッドを実証:太陽光
リコーと合同産業は2023年3月、双方向マイクログリッドシステムをリコー環境事業開発センター(静岡県御殿場市)に導入し、実証実験を開始したと発表した。
リコーと合同産業は2023年3月、双方向マイクログリッドシステムをリコー環境事業開発センター(静岡県御殿場市)に導入し、実証実験を開始したと発表した。
導入した双方向マイクログリッドシステムは、合同産業が開発したもの。これは太陽光発電などのさまざまな再エネ由来の電力を、一定範囲内において切り替え操作なく、瞬時に電力の余剰場所から不足場所に融通できる特徴があるという。
電圧の異なる各設備を双方向で融通することは、電気特性上から難しいとされているが、今回の双方向マイクログリッドシステムでは、一定範囲内で電圧を保つことができる制御技術により、急激な電圧低下や負荷設備の使用電流の変化に対して、連続的な再エネ電力の融通が可能になるという。
実証実験では、再エネ融通の安定性、効果的なグリッド適用範囲などに加え、消費電力の低減効果についても確認する方針だ。
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