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導入ペースが鈍化傾向の太陽光発電、導入拡大への課題と業界団体からの要望とは?第30回「再エネ等に関する規制等の総点検TF」(1/5 ページ)

日本での導入量が減少傾向にある太陽光発電。このほど開催された第30回「再エネ等に関する規制等の総点検TF」では、太陽光発電の導入拡大に向けた課題の整理と、業界団体による制度改革要望のヒヤリングが実施された。

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 世界全体で太陽光発電は急速に導入が進み、2023年の新規導入量は約375GWDCと推計されており、Solar Power Europeの試算によれば2030年の新規導入量は中位ケースで1TW(テラ・ワット)、累計導入量は5〜8TWに上るとの見通しが示されている。

 これに対して日本の導入量は減少傾向にあり、2023年の新規導入量は6.5GW程度と推計されている。国は、2030年エネルギーミックスにおいて、太陽光発電の導入目標を103.5〜117.6GWとしているが、現在の導入トレンドが続くならば、国の目標達成は困難と考えられている。


図1.太陽光発電 新規導入量(年間・GWDC)世界と日本 出典:JPEA

 このため太陽光発電協会(JPEA)は、「再エネ等に関する規制等の総点検タスクフォース」の第30回会合において、太陽光発電の導入拡大に向けた課題と制度改革の要望を行った。

日本の太陽光発電導入ポテンシャル

 太陽光発電協会(JPEA)は、太陽光発電の長期ビジョンである「PV OUTLOOK 2050」を2020年に公開後、随時改定を行っており、最新の同ビジョンでは、日本の太陽光発電の導入(技術)ポテンシャルを2,380GWDCと見込んでいる。なお、地域との共生において大きな課題となっている山林等での新規開発は、すでにこのポテンシャルからは除外されている。


図2.導入ポテンシャルと導入量見通しの比較(GW) 出典:JPEA

 この技術ポテンシャルをベースとして、経済性や系統制約、地域との共生等に係る制約を考慮した導入見通し(DCベース)を導入場所ごとに集計したものが表1である。2050年時点では、農地(耕作地、荒廃農地、その他農地)には累計で、151.5GWDCの導入が見込まれている。


表1.太陽光発電(DCベース)の導入見通し 出典:JPEA
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