「GX2040ビジョン」の策定に向けた論点――国力を左右するエネルギーの将来戦略：第12回「GX実行会議」（4/5 ページ）

グリーントランスフォーメーション（GX）の実現に向けた効率的な国内投資の後押しを目指し、国は長期視点での「GX2040ビジョン」の策定を進めている。第12回「GX実行会議」では、同ビジョンの策定に向けた4つのフレームワークに基づくさまざまな論点が整理された。

[梅田あおば，スマートジャパン]

フレームワークIII.GX市場創造

論点8. GX製品の国内市場立ち上げに必要となるGX製品の価値評価、調達に向けた規制・制度的措置

　企業のGX投資を促進していくためには、投資によって生み出されたGX製品が、非GX製品よりも高く評価される市場環境を整備していくことが必要である。

　GX市場創出のためには、カーボンプライシングを通じたGX製品と非GX製品の調達コスト差の縮減が有効である。今後、CO2多排出企業による排出量取引制度への参加義務化等を視野に、GX推進法を改正し本格稼働後の排出量取引制度を法定化する。

図8.排出量引制度の本格稼働に向けた検討の視点　出典：GX実行会議

　また、GX製品を選択する環境整備のため、GX価値の見える化や、グリーン購入などGX製品の優先調達に資するインセンティブを措置する。

図9.GX製品市場創出に向けた施策オプションの例　出典：GX実行会議