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電力市場の入札不足や価格高騰の軽減策に 同時市場の導入検討が本格化:第13回「同時市場の在り方等に関する検討会」(5/5 ページ)
卸電力市場や需給調整市場を運用する中で課題となっている市場価格の高騰や調整力の調達不足。資源エネルギー庁はこの解決を目指し、電力のkWhと調整力を同じタイミングで約定する「同時市場」の本格的な導入検討を開始した。
同時市場導入に向けた部分的な先行導入の検討
同時市場が全面的に導入されると、電源単位でのThree-Part Offer によるkWhとΔkWの同時約定のほか、SCUC・SCEDの導入、発電BGによる両市場への入札義務、アップリフトによる確実な発電費用回収、時間前同時市場(シングルプライスオークション)などがセットで導入されることとなる。
このうち、例えば時間前市場のシングルプライスオークション化は、これまでも検討されてきたテーマである。これらの仕組みの多くは、部分的に導入してもメリットが得られるものであり、段階的な導入により、同時市場への円滑な移行が可能となる利点もあると考えられる。
ただし、いずれも事業者のシステム改修や新たな人的体制の確保が必要となるため、事業者の負担に十分な配慮をしつつ、個別制度の段階的かつ部分的な先行導入の可否について検討を行う予定としている。同時市場の導入に向けては、他の関連制度も含めた全体像を、十分なリードタイムをもって早期に示すことが求められている。
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