ニュース
2025年度は過去最高の3.98円/kWh 再エネ賦課金はどのように算定されているのか?(1/4 ページ)
2025年度の再エネ賦課金単価がFIT制度開始以降で最高値となる3.98円/kWhとなった。本稿ではあらためて再エネ賦課金単価の仕組みについて解説する。
FIT/FIP制度では「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」(再エネ特措法)に基づき、再エネ電気の買取りに要する費用を、再エネ賦課金というかたちで電気の使用者から広く回収している。
経済産業省は、2025年度の賦課金単価を3月21日に決定し公開した。2025年度の賦課金単価は、前年比+0.49円/kWhの「3.98円/kWh」となり、再エネ電気の固定価格買取制度の開始以来の最高値となった。なお、2025年度の賦課金単価は2025年5月検針分の電気料金から2026年4月検針分の電気料金まで適用されるものである。目安として一ヶ月の電力使用量が400kWhの需要家モデルの場合、月額1,592円、年額19,104円の負担額となる。
この賦課金単価は、図2のような計算式を用いて算定することとしているが、これらの金額等の多くは、あくまで2025年度の「予測値」(見込み額)であり、一定の仮定を置いて算定したものである。2025年度の賦課金単価が前年と比べて上昇した理由は、再エネ発電設備の増加により買取費用が増加する見込みであるほか、市場価格の低下により回避可能費用が減少する見込みであることによる。
本稿ではあらためて、賦課金単価がどのように算定されているのか、解説したい。なお、本稿執筆の2025年3月時点では、2025年度賦課金単価算定の内訳詳細は公開されていないことに留意願いたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


