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系統用蓄電池の接続手続きの規律を強化 順潮流側ノンファーム型接続に「計画値制御」も導入へ第7回「次世代電力系統ワーキンググループ」(2/4 ページ)

昨今接続数が増加し「空押さえ」や手続きの迅速化が課題となっている系統用蓄電池。資源エネルギー庁の「次世代電力系統ワーキンググループ(WG)」の第7回会合では、蓄電池の系統アクセス手続きの規律強化策のほか、順潮流側ノンファーム型接続の方向性について検討が行われた。

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工事費負担金の分割払い基準を厳格化

 また、工事費負担金の入金については、一括払いが原則であるが、連系等に必要な工事が長期にわたる場合には、申込者は「分割払い」の利用について一般送配電事業者と協議可能である。ただし、長期間にわたり少額ずつ分割払いを行うことは、実質的に低コストで「空押さえ」を行うことが可能な仕組みとなっている。

 このため、初回入金で工事費負担金の最低でも全体の「50%」の支払いを求めることにより、事業化の確度が低い案件については、工事費負担金入時点での退出を促すこととした。これにより、「空押さえ」の抑止効果が期待される。


図3.工事費負担金の分割払いの厳格化 出典:次世代電力系統WG

 「(A)契約申込み時における保証金額の増額」と「(B)工事費負担金の分割払い制度の運用の厳格化」のいずれも、2026年4月以降に契約申込みを受領する案件から適用を開始する予定としている。

申込者のニーズに基づく接続検討期間の短縮

 現状の仕組みでは、系統用蓄電池事業者が接続検討を申し込むと、一般送配電事業者は系統接続に係る対策工事等を詳細に検討し、工事内容や所要工期、工事費負担金等をセットで3カ月以内に回答を行っている。その回答を受領した蓄電池事業者は、工期や負担金等が自社の事業計画・採算性にマッチしない場合、その事業化を断念し、接続契約申込みに進まないこととなる。

 現在、この接続検討が膨大な件数に増加しているが、実際の事業につながらないということは、蓄電事業者と一般送配電事業者の双方に大きな負担と非効率を招いている。


図4.申込者のニーズに基づく接続検討期間の短縮 出典:次世代電力系統WG

 このため、接続検討期間の短縮、回答の早期化に向けた新たな接続検討の仕組みを導入することとした。新たな仕組みにおいては、申込者はあらかじめ「上位系統増強の受容性の有無」や「工事費負担金の上限額」を提示する。一般送配電事業者は検討途中において申込者の提示条件(ニーズ)に合わないことが判明した段階で、速やかに「連系NG」として回答を行うこととする。これにより、一般送配電事業者は不必要な詳細見積等に人員と時間を割く必要が無くなり、申込者も3カ月待つことなく、次の事業計画に注力することが可能となる。

 この新たな運用は系統用蓄電池に限らず、配電系統に連系する高圧のすべての発電等設備を対象として、2026年4月より開始することとした。

 なお、この運用は回答期間の短縮に有効であるが、このことが従来以上に「気軽に」より多くの接続検討を招く可能性も否定できない。現在、1地点1検討当たり20万円(税別)である接続検討料金の妥当性についても、検討が求められる。

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