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2026年度から容量市場の指標価格と約定方式を変更 目標調達量も増加へ第112回「制度検討作業部会」(1/3 ページ)

約定価格の上昇や供給信頼度の確保などが課題として指摘されている容量市場。資源エネルギー庁の第112回「制度検討作業部会」ではこれらの対策として、容量市場の指標価格の引き上げに向けた検討や、同市場における目標調達量に関係する諸元の見直しが行われた。

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 最新の供給計画取りまとめによれば、2026年度は東京エリアにおいて、また2028年度以降は複数のエリアにおいて年間EUEが目標停電量を超過しており、必要な供給力を確保できていない状況が示された。

 電力の供給力(kW)を確保する仕組みとして、2020年度以降、容量市場制度が運用されており、近年の物価上昇等を背景に、メインオークション約定価格は上昇傾向にあるが、2025年度メインオークションにおいて非落札となった電源等は623万kW(応札量の3.6%)に上る。


表1.第1〜6回容量市場メインオークション結果概要 出典:広域機関資料から筆者作成

 資源エネルギー庁の制度検討作業部会では、容量市場の指標価格の引き上げに向けた検討を行うとともに、容量市場における目標調達量に関係する諸元の見直しが行われた。

容量市場における指標価格引き上げの影響試算

 容量市場メインオークションは、新規電源建設の正味固定費用である「Net CONE:Cost of New Entry」を指標価格(10,075円/kW)としているが、最新の発電コスト検証を反映する場合、Net CONEを約2倍(2.05万円/kW)に引き上げる必要がある(※関連記事「容量市場「Net CONE」の見直しを開始 仮算定では2倍強の2万円/kWへ」)。

 広域機関は、指標価格を2万円/kWとした場合の需要曲線と、実需給2029年度メインオークションの供給曲線を用いて、簡易的な約定処理のシミュレーションを行った。実際のメインオークション結果(実需給2029年度)と比べ、約定総容量は約200万kW増加の1億6,800万kWとなったのに対して、容量拠出金総額(経過措置を未考慮)は、約0.3兆円増(約1.1倍)となる試算結果となった。


図1.指標価格引き上げによる約定結果の変化 出典:容量市場の在り方検討会

 容量拠出金の上昇は、これを支払う小売電気事業者や一般送配電事業者からの料金転嫁を通じて、最終的には需要家が負担することとなる。また、容量市場で落札する電源の大半は既設電源であるため、新規電源建設を想定したNet CONEを指標価格とした約定価格がシングルプライス方式ですべての落札電源に支払われることは、過大な支払となるおそれもある(相対取引の場合は原則調整されると思われる)。このため、指標価格の引き上げに向けた影響緩和措置の在り方について検討が行われた。

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