大規模太陽光発電の林地開発許可基準 「残置森林率60%」に引き上げへ:「太陽光発電に係る林地開発許可基準に関する検討会」(1/4 ページ)
林野庁は昨今の発電設備の急増を受け、太陽光発電の開発における林地開発許可基準などの見直しを実施。見直しの方向性などを取りまとめた検討結果を2026年2月に公表した。
FIT制度開始以降、太陽光発電設備の設置に係る林地開発が全国的に急増したため、林野庁では令和元年(2019年)度及び令和4年(2022年)度の有識者検討会の取りまとめを踏まえ、太陽光発電設備の設置に係る林地開発許可制度の見直しを行ってきた。
他方、一部の大規模太陽光発電事業が社会問題化する中、太陽光発電事業における地域との共生をより一層確保するべく、2025年12月に「太陽光発電事業の更なる地域共生・規律強化に向けた関係省庁連絡会議」において「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ」が決定され、必要な施策を速やかに実行に移すこととされた。
これを踏まえ、林野庁では林地開発許可基準等の見直しを行い、その検討結果が2026年2月に取りまとめられた。
森林法による規制の全体像
森林法では、森林の有する公益的機能の適切な発揮を確保するため、「保安林制度」や「林地開発許可制度」等により、森林の保全と適正な利用を図っている。
水源の涵養(かんよう)や土砂流出の防備など、森林の公益的機能の発揮が特に要請される森林については、農林水産大臣または都道府県知事が「保安林」に指定し、立木の伐採や土地の形質変更を厳格に規制している。保安林の解除には、他に適地を求めることができないこと等が要件となるため、保安林における太陽光発電設備の設置は認められない。
普通林(=保安林以外の民有林)を対象とした「林地開発許可」制度については後述する。
また、開発行為の規制を目的とした制度ではないものの、保安林以外で立木の伐採を行う場合(林地開発許可を受ける場合を除く。)には、「伐採及び伐採後の造林の届出書」を提出する必要がある。
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