「太陽光パネルのリサイクル制度法案」が閣議決定 対象事業者に求められる対応は?(4/4 ページ)
政府が「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案」を閣議決定。同法案では大量のパネルを廃棄する事業者に対し、リサイクルの実施に向けた取り組みを義務付けている。本稿では法案の具体的な内容や方針について解説する。
製造・輸入・販売業者に対する措置
使用済太陽光パネルの排出抑制とリサイクルの容易化・費用低減に向けては、太陽光パネルの製造業者が環境配慮設計を行うことや、リサイクルに必要な情報提供を行うことが重要である。なお、現在国内で販売されている太陽光パネルは海外製造業者のシェアが高いため、新たなリサイクル制度ではその輸入業者や販売業者もカバーする必要がある。
このため、太陽電池リサイクル法では、製造業者等(製造業者又は輸入業者)は、設計及び原材料等の種類について工夫をした太陽光パネルの製造又は輸入をすることを努力義務、また販売業者は、当該工夫がされた太陽光パネルを販売することを努力義務としている。
なお、資源有効利用促進法の2025年改正において、「指定再利用促進製品」等に対して、資源有効利用・脱炭素化促進設計指針の策定及び設計の大臣認定等の措置が創設された。
現時点、同法ではエアコンやPC等の50品目が指定されており、今後、太陽光パネルを同法の指定製品に追加することにより、太陽光パネル製造事業者の環境配慮設計に向けた実効性を高めることとする。
今後の制度見直しに向けた検討規定
現在、同法案は第221回国会に提出されており、新法が成立した場合、公布から1年半以内の施行を予定している。
新法の成立後も、国は太陽光パネルの排出量の見込みや、リサイクルに要する費用の推移等を確認しながら、必要に応じて、リサイクル義務の対象者を拡大するなどの検討を行うこととしている。
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