予備電源制度で初の落札 第2回募集の結果は2電源・計136万kWに:第113回「制度検討作業部会」(3/4 ページ)
万一の自体に備えた供給力の確保を目的にスタートした「予備電源制度」。第1回の募集は応札ゼロに終わったが、第2回は2件の落札という結果となった。本稿では予備電源制度の概要とともに、第2回の募集結果について解説する。
予備電源の募集量と対象エリア
現在、予備電源の確保すべき量としては、短期立ち上げ予備電源は100〜200万kW程度、長期立ち上げ予備電源は200〜300万kW程度、全体では300〜400万kW程度(全国H3需要の2〜3%程度に相当)としている。これは、東日本大震災において緊急設置電源として約400万kWが設置されたことや、H3需要の1%が容量市場において稀頻度リスク対応分として確保されていることなどを踏まえたものである。
ただし、予備電源の候補となる電源が少ないと考えられることなどを踏まえ、短期立ち上げ/長期立ち上げについては、現時点、1つの区分として募集している。
また、予備電源が特定地域に偏在することは望ましくないため、その調達エリアを東エリア(北海道、東北、東京)と西エリア(中部、北陸、関西、中国、四国、九州)に分けることを基本としている。
第2回募集(2025年度)では、東エリアと西エリアで、それぞれ100万kWの募集を行った。
予備電源の目安価格
予備電源の募集において電源の選定は、価格及び価格以外の評価を踏まえた、事業者提案に基づく総合評価方式により、予備電源維持運用者を決定することとしている。価格評価については、「目安価格」を下回る電源から応札単価が低い順に高評価となる。
この目安価格は、一般的に電源の休止状態の維持に要するコストは、稼働状態の維持に要するコストよりも低いという前提のもと、稼働電源の価格シグナルの意味合いを持つ容量市場の価格と比較してこれを下回る水準に設定している。「供給力」へ支払うべき報酬は、「準供給力」へ支払う報酬を上回ることが適切だという考えが根底にある。
第1回募集では、第1〜4回容量市場メインオークションにおける経過措置を考慮した総平均単価(表3の赤枠)の平均値6,429 円/kWを目安価格としたが、これが第1回募集で応札ゼロであった理由の一つと指摘されている。
予備電源となり得る休止電源の多くはかなり老朽化しており、発電事業者へのアンケートによれば、修繕費用を織り込んだ応札価格は、第1回募集の目安価格6,429円/kWを下回らない(応札できない)と考えられる。仮に2回連続で予備電源を確保できなかった場合、緊急時の供給力確保に支障をきたす恐れがあるため、第2回募集では目安価格を14,399円/kWへと見直すこととした。これは第1回〜第5回の容量市場メインオークションの上限価格(表3の青枠)の平均値である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
