迫る太陽光パネルの「リサイクル義務化」 発電事業者に求められる出口戦略とパートナー選定(2/3 ページ)
2026年4月に「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案」が閣議決定され、太陽光パネルのリサイクル制度が義務化される見通しだ。発電事業者にとって、リサイクルは単なるコストではなく、事業継続を左右する出口戦略そのものとなる。スマートエネルギーWEEK 2026で注目を集めた企業の取り組みを中心に、パネルリサイクルの最新状況を探る。
「PVリサイクルハンマー」など各地に豊富な導入実績──タイガーチヨダ
タイガーチヨダは、コンクリート製品製造プラントで知られる1966年創業の老舗企業。各種設備の設計・開発から製造・据付、メンテナスなどアフターフォローまで一貫して行っており、稼働力を上げるための提案にも定評がある。
太陽光パネルのリサイクル設備も早くから手掛けており、「PVリサイクルハンマー」や「PVフレームセパレーター」などの豊富な導入実績を誇る。廃棄パネルから各種マテリアルを取り出すだけでなく、廃ガラスを主原料とする発泡ガラス製造や、廃ガラスをコンクリートブロック製造に活用するなど、再資源化にも積極的に取り組んでいる。
主力製品である「PVリサイクルハンマー」は平面設置型のコンパクトな設備で、廃棄パネルを簡単かつ安全に、アルミ枠、端子ボックス、ガラス、パックシートに分離できる。本体はアルミ枠分離装置とガラス分離装置で構成されており、アルミ枠分離装置はアルミ枠と同時に端子ボックスも分離可能。ガラス分離装置は、1回の処理でほぼ完全にガラスを剥離回収できるという。
100%リサイクルを目指し事業者の出口戦略を支援──廃ガラスリサイクル事業協同組合
廃ガラスリサイクル事業協同組合は、パネルリサイクル装置を製造・販売する環境保全サービスが中心となって立ち上げたガラスリサイクル事業者の団体。ブースでは、太陽光パネルを100%リサイクル処理する装置として、環境保全サービスが開発した「ガラスわけーるIII型」の紹介が行われた。
「ガラスわけーるIII型」は、使用済み太陽光パネルを投入するだけで、アルミ枠解体、ガラス剥離、バックシート回収までを自動で行ってくれるシステム。剥離したガラスは粉砕の後、風力選別機と色選別機により選別され、きれいな粒状のガラス製品に精製することができる。このリサイクルガラスは、埋め戻し材、目地砂、景観舗装、雑草防止材、樹脂舗装用骨材、アスファルト表層骨材など幅広い用途に利用可能だ。
廃ガラスリサイクル事業協同組合では、採取したガラスの引き取りも行っており、組合ならではのネットワークを生かしたリサイクルエコシステムの構築に努めている。
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