日本の関連売上高を2035年に3倍へ 新たな「蓄電池・電源産業戦略」の内容とは?:第8回「蓄電池産業戦略推進会議」(1/5 ページ)
EVや電力系統向けなど幅広い産業における重要技術・製品である蓄電池。世界的な開発競争の激化や国際規制など市場環境の変化が急速に進む中、「蓄電池産業戦略検討官民協議会」は新たな「蓄電池・電源産業戦略」を策定した。
蓄電池は自動車の電動化や再エネの主力電源化を達成するための重要な技術であり、グローバルな競争はますます激化している。
リチウムイオン電池(LIB)の世界市場は、2025年の23兆円から、35年に46兆円(約2倍)、40年に55兆円(約2.4倍)の規模に成長するとの試算もある一方、各国の政策変更や事業環境の変化を受け、各機関による推計値には大きなバラツキも生じている。
「蓄電池産業戦略検討官民協議会」では、日本の蓄電池産業界が再び競争力を取り戻すための方策について議論を行い、2022年8月に「蓄電池産業戦略」を策定し、その目標達成に向けた国の施策や民間企業等による取り組みの具体化が進められてきた。
また、2023年9月には「蓄電池産業戦略推進会議」が設置され、蓄電池産業戦略の進捗状況が報告されてきたが、世界的に蓄電池を取り巻く環境は大きく変化している。このため同会議では、蓄電池を中心とした総合的な蓄電ソリューションを提供する産業としての競争力強化に向け、新たに「蓄電池・電源産業戦略」を2026年6月に策定した。
蓄電池の国内製造基盤の確立に向けた戦略
蓄電池産業戦略(2022年8月)では、その「1st Target」として、「液系LIBの製造基盤の確立」を掲げており、具体的には、遅くとも2030年までに蓄電池・材料の国内製造基盤150GWh/年の確立を目標としている。
蓄電池は「経済安全保障推進法」に基づく特定重要物資に指定されており、「蓄電池等の安定供給確保のための取り組みに関する計画(供給確保計画)」が認定された事業者は、国による助成を受けることが可能である。現時点の認定件数は蓄電池7件、部素材27件、製造装置8件に上り、政府支援策によらない投資分を含め、蓄電池の国内製造基盤は100GWh/年以上に増強される見通しである。
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