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日本の関連売上高を2035年に3倍へ 新たな「蓄電池・電源産業戦略」の内容とは?第8回「蓄電池産業戦略推進会議」(2/5 ページ)

EVや電力系統向けなど幅広い産業における重要技術・製品である蓄電池。世界的な開発競争の激化や国際規制など市場環境の変化が急速に進む中、「蓄電池産業戦略検討官民協議会」は新たな「蓄電池・電源産業戦略」を策定した。

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拡大する電気制御ニーズ、急拡大が予想されるデータセンター需要

 現時点、蓄電池の市場規模は車載用と定置用が大半を占めており、今後も高い成長率が想定されるが、特に高い成長率が想定される市場がデータセンター需要である。データセンターでは、急峻な電力変動の平滑化、停電直後の一時的給電、長時間停電時の電源供給等、多様な電気制御ニーズがあり、LIBやスーパーキャパシタ等のほか、さまざまな電子部品・機器・システム等を組み合わせた対応が求められる。

 蓄電池のエネルギー密度とパワー密度にはトレードオフの関係があり、アプリケーションによって求められる競争軸が異なる。そのため、多様なアプリケーションに対応できるよう、全固体電池や革新型電池の開発を含むエネルギー密度(容量・Wh)に加えて、パワー密度(出力・W)等の新たな競争軸にも着目して蓄電池・電源システムの競争力向上を図っていくことが重要である。


図4.蓄電池の用途に応じたエネルギー/パワー密度 出典:蓄電池産業戦略推進会議

蓄電池製造装置産業の強化に向けた取り組み

 蓄電池産業戦略(2022年8月)では、その「2nd Target」として「グローバルプレゼンスの確保」を掲げており、具体的には、2030年に日本企業全体でグローバル市場において600GWh/年の製造能力確保を目標としている。

 現時点、日本企業による海外の蓄電池投資の主要拠点の生産能力は、計画分も合わせると100GWh/年以上に拡大している。

 蓄電池の製造には多種多様な工程が含まれ、日本の蓄電池製造装置は品質が高いものの、海外の製品と比べて、価格や納期の面で後れを取っているという指摘がある。この要因としては、製造装置メーカーの大半が中小企業であるため規模の拡大が困難であることや、製造装置が細分化されており、蓄電池メーカーが装置1つ1つを個別に発注する必要があることなどがある。これは蓄電池の製造装置の海外依存度を高めることにつながり、経済安全保障上も問題となりうる。

 このため、電池サプライチェーン協議会(BASC)では、電池メーカーと製造装置メーカー間の連携を促進し、蓄電池製造ラインのパッケージ化を推進することにより、リードタイム短縮や価格競争力を高めるためのハード・ソフト面の開発環境の整備を進めている。

 またBASC加盟企業9社は合弁会社を設立し、建屋・原動・設備の一貫製造プラットフォームを構築する共同事業「Swiftfab」を2026年4月より開始した。今後、総投資額1/4、リードタイム1/2等の目標達成を目指し、2029年の量産ライン実装を計画している。


図5.「Swiftfab」による蓄電池製造設備産業の強化 出典:電池サプライチェーン協議会

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