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パネルリサイクル法に太陽光業界はどう向き合うか? JPEAが描く今後の展望(2/2 ページ)

使用済み太陽光パネルの再資源化を促す「太陽光パネルリサイクル法」が公布された。太陽光発電協会(JPEA)は、これを好機と捉え、法制化に先行して整えてきた自主ルールを土台に、業界挙げての取り組みを本格化させる。

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JPEAは自主的な取り組みで再資源化を後押し

 JPEAでは法制化に先行して、立地・計画・施工・保守・撤去・適正処理リサイクルまで、各段階において自主ルールやガイドラインを整備してきた。特に、適正処理リサイクル推進に向けては、それぞれの事業者の課題を分析し、自主的な取り組みを行ってきた。


使用済み太陽光パネルの適正処理に関連するJPEAの取り組み

 製造事業者には「環境に配慮した設計の必要性や、含有物質の提供」、発電事業者には「撤去業者が分からない」、撤去事業者には「処理依頼先が分からない」といった課題がある。また、収集・運搬事業者には「廃棄物処理法上の越境制限や積替保管等の制約」があり、中間処理・再利用・最終処分業者には「稼働率の低さや自治体ごとの廃棄物処理法の壁、含有物質情報の不足」といった悩みがあった。JPEAはこれらの課題に対し、「環境配慮設計ガイドライン」「化学物質の含有量情報提供ガイドライン」の作成や、「太陽光パネル取り外し可能事業者」「適正処理が可能な産廃中間処理業者」のリスト公開などで応えてきた。


太陽光パネルの適正処理(リサイクル)が可能な産業廃棄物中間処理業者一覧

 今後は、太陽光パネルリサイクル法を踏まえ、次の3つを柱としてリサイクル推進に貢献していきたい考えだ。

リサイクル推進に向けた今後の取り組み

I.製造事業者への働きかけ

  • 資源有効利用促進法を踏まえた環境配慮設計
  • 含有物質情報の適切な提供を主体的に進められるよう支援・連携の強化

II.発電事業者へのリサイクル実施の働きかけ・および法案成立後の制度整備への協力

  • 長期安定稼働の促進
  • 発電事業者による積極的なリサイクル実施の後押し
  • 「廃棄抑制・再資源化等の実施に向けて取り組むべき措置に関する判断基準」「多量事業用太陽電池廃棄実施計画の届出義務」に協力

III.再資源化事業者の基準づくりへの協力

  • コスト効率的な収集運搬・リサイクルを可能にする「再資源化事業者の認定基準」等の策定に協力

パネルリサイクルが育む、国内の資源循環産業

 JPEAは、将来大量に排出される太陽光パネルの再資源化は、国内に資源循環産業を生むチャンスだと指摘する。結晶シリコン系パネルは、フロントカバーのガラス(重量比62.5%)、フレームのアルミ(15.7%)、封止材などのプラスチック(17.7%)、結晶シリコンのセル(3.4%)、銅などの電極材料(0.8%)で構成されている(数字は重量比、JPEAの資料より)。

 このうち多くを占めるガラスは、板ガラスへの水平リサイクルも可能だ。現在、日本の板ガラス原料は、ほとんどを海外に依存しており、太陽光パネル由来のガラスを板ガラスの原料として活用することで以下の便益が生まれるとも指摘する。

  • 原料輸入依存の低減(経済安全保障の強化):珪砂・ソーダ灰などの輸入量を削減し、国内循環資源の比率を上げることが可能
  • CO2削減:使用済み太陽電池由来の1tのガラスカレット利用で約0.6tのCO2削減
  • 廃棄物最終処分量の削減、埋立量の削減
  • 国内静脈産業・地域経済の強化に貢献

 ガラスは一例に過ぎない。シリコンや希少金属のリサイクルも視野に、使用済み太陽光パネルの再資源化は、海外依存だった原材料を国内で調達できるようにすることにもつながっている。それは資源循環産業を育むとともに、国内産業の幅広い強化にも結びつく。

 使用済み太陽光パネルの大量排出という避けられない将来に対し、国の規制と業界の自主的な取り組みを両輪として、コストを下げながらリサイクルを社会に根づかせていくこと。太陽光パネルリサイクル法の成立とJPEAの取り組みは、太陽光発電が長期にわたって持続可能な電源であるための新たな基盤を構築するものといえる。

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