SAF供給の義務量に指針 供給率は2030年度1%、2032年度以降は5%に:第9回「持続可能な航空燃料(SAF)の導入促進に向けた官民協議会」(2/4 ページ)
航空分野の脱炭素化に向けて導入検討が進んでいるSAF(持続可能な航空燃料)について、政府が供給義務量の方針を示した。まずは国際線向け給油量上位の7空港を対象とし、SAF供給率は2030年度の1%から段階的に引上げる方針だ。
SAF供給義務の対象となる空港や路線
SAFの導入制度に関する社会的な理解醸成等には一定の時間を要するため、SAF官民協議会では、規制によるSAFの導入量は段階的に拡大していくといった考え方が示されている。
また、ICAOにおける目標は国際線を対象としていることから、高度化法の第一次告示期間(2030〜34年度)においては、SAFの供給義務の対象は国際線(旅客便及び貨物便)のみとされた。なお、空港における実務負担を軽減するという観点から、国際線向け給油量上位の7空港(成田国際、羽田、中部国際、関西国際、新千歳、福岡、那覇)における給油量を対象とする。7空港による国際線給油量のカバー率は99%となる。
ジェット燃料供給事業者は、SAF供給義務(SAF供給率%)の達成状況として、年度ごとに対象空港別に、「総ジェット燃料供給量に占めるSAFの販売量」等の報告が義務付けられる。
2030〜2034年度のSAFの供給義務量
諸外国では表2のように、2030年代前半に数%から十数%のSAF供給義務が課されているほか、ICAOでは、2030年までにCO2排出量の5%削減を求めている。
これらを踏まえ、高度化法によるSAFの供給義務量(供給率)は、初年度2030年度はSAFプラントの完工リスクを考慮して「1%」、2031年度についても一部のSAFプラントは実質的に初年度となることを想定し、装置トラブルリスクを考慮して「3%」、2032年度以降は「5%」、と段階的に引き上げる。
なお「国内供給量」の定義は、国際線と国内線の供給量の合計値であるが、先述のとおり、第一次告示期間(2030〜34年度)においては、国内供給量から国内線向け供給量を除外する。表1より、国際線上位7空港の給油量合計は808万kLなので、2032年度のSAF供給義務量(5%)は約40万kL以上となる。
石油元売各社の公表情報によれば、2030年頃の国内SAF供給能力は合計113万kL/年となるので、国際線の義務量だけでは、大きな余剰発生が懸念される。
2035年以降の義務量については、今後、ICAOなどの国際的な動向等を踏まえて改めて官民協議会において議論する予定としている。
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