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初の応札不足で落札率は100%に 容量市場2027年度向け追加オークション(3/4 ページ)

容量市場の追加オークション(対象実需給年度:2027年度)が2026年6月に開催され、その約定結果が公表された。供給力不足量518万kWに対して応札容量が458万kWに留まったため、その全量が落札という結果となった。

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発電方式別の応札容量

 追加オークションにおける発電方式別の応札容量は、一般水力3.3万kW、石炭等165.4万kW、LNG56.0万kW、石油その他30.8万kW、原子力91.0万kW、その他再エネ13.3万kW、蓄電池13.8万kW、変動(アグリ)37.1万kW、発動指令47.1万kWであった。石炭等のうち、非効率石炭火力の応札は33.3万kWであった。繰り返すが、今回は落札率が100%であったので、応札容量=落札容量である。ただし、発動指令電源の応札容量は、後述する「調整係数」反映後の容量で集計したものである。

 そもそも調達オークション(実需給年度:2027年度)に応札可能な電源等とは、2023年度メインオークション(実需給年度:2027年度)に入札した上で非落札となった電源等、およびメインオークション時点では供給力の提供が確定していなかった未応札の電源等に限定されている。実需給4年前のメインオークション時点では再稼働が明確ではなかった原子力の一部や、メインオークションでは応札の無かった新設蓄電池等が、実需給1年前の追加オークションという場で応札する機会を得たと言える。


図3.発電方式別の応札容量 出典:広域機関

 オークションでは個別電源等の落札情報は公開されていないため正確な比較は出来ないが、2023年度メインオークションで非落札となった電源等と2026年度追加オークションの応札電源等を発電方式別に比較したものが表6である。

 LNGや石油では、非落札となった容量と比べ、2割程度しか「再応札」しておらず、高経年化等を理由として設備の廃止等が進んだものと推測される。他方、石炭では2023年度メインオークションで非落札となった容量の5倍弱の応札(=落札)が行われた。個別電源の情報は非公開であるが、新設や増出力のほか、近年の需要逼迫を考慮した廃止計画の見直し等が行われたものと推測される。


表6.非落札電源の追加オークションへの応札状況 出典:広域機関を基に筆者作成

発動指令電源の調整係数

 容量市場の供給信頼度評価において、再エネや発動指令電源については、一定の「調整係数」を乗じることにより、安定電源を代替する供給力としての価値を評価している。つまり、例えば再エネ電源が100kW導入されるとき、調整係数が0.8(80%)であれば、80kWが当該再エネ電源の期待容量となる。

 なお、発動指令電源については、常に調整係数が適用されるわけではなく、供給信頼度を確保するため、発動指令電源が一定の導入量を超える場合のみ、調整係数が適用される。

 同じく供給信頼度確保の観点から、容量市場では発動指令電源の応札上限容量を設定しており、実需給2027年度についてはメインオークションでは4%、追加オークションでは1%の上限が設定されている。

 メインオークションでは、約定処理において約定候補となる各エリアの調整係数反映前の容量に追加オークションで調達予定の1%を加えた容量を基に、事後的に調整係数が算定される。この調整係数を反映後の応札容量によって約定処理を行い、落札電源が決定される。


表7.2023年度メインオークション 発動指令電源の調整係数 出典:広域機関

 また追加オークションでは、メインオークション時の調整係数がそのまま適用される。2026年度追加オークションにおける発動指令電源の応札容量(調整係数反映後)は表8のとおりである。

 なお、容量市場の最小応札容量は1,000kWであるため、発動指令電源の応札容量に調整係数を反映した容量が1,000kW未満となる場合は、非落札となる。


表8.2026年度追加オークション 発動指令電源の調整係数 出典:広域機関

 約定した発動指令電源は、調整係数反映後の応札容量が契約容量となるが、発動指令が発令された場合は、調整係数反映前の応札容量(導入量)の供給力を供出する必要があることに留意が必要である。

 北海道エリアの発動指令電源の応札容量(調整係数反映前)は、メイン+追加オークションの合計で約35万kWであり、2027年度のH3需要508万kWの約7%に相当する規模となっている。

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