アンケート結果から見る需給調整市場の現状 一部商品で技術要件を緩和へ:第62回「需給調整市場検討小委員会」(4/4 ページ)
電力広域的運営推進機関は昨今の需給調整市場に関する制度改正の影響把握を目的にアンケート調査を実施した。その結果を受けて、一部の商品については技術要件を緩和する方針だ。
一次調整力(異常時必要量)を見直しへ
一般送配電事業者は、ゲートクローズから実需給断面における時間内変動・予測誤差等に対応する「平常時対応の調整力」と、電源脱落等に対応する「異常時対応の調整力」を、応動速度の異なる一次〜三次①の調整力として調達している。
異常時対応調整力としては、単機最大ユニット脱落が起こった場合に対応できる量を確保しているが、東エリア(50Hz)と中西エリア(60Hz)間の周波数変換所(FC)には、事故エリアの周波数低下を検知し、予め設定した電力を健全エリアから瞬時に送電する「EPPS」機能を具備しているため、異常時対応調整力はEPPS動作分を控除することとしている。
なお、電源脱落等の異常時には、図10のように瞬時に周波数が低下するため、負荷の周波数特性に応じ、需要も減少する。今回の需給調整市場検討小委員会では、この需要減少を考慮した一次調整力の必要量の見直しについて検討が行われた。
需要減少量は、「負荷の周波数特性 × 周波数低下幅 × 系統容量」の式により算出されるが、安定供給確保の観点から、いずれも保守的な数値を用いて算出する。
50Hz系統(北海道・東北・東京)では、図11右の前提条件を用いる場合、単機最大ユニットの脱落(1,356MW)における異常発生エリアの異常時一次必要量は456MWとなり、本見直しを適用しない場合に比べ、300MWの必要量低減が見込めることが確認された。
他方、60Hz系統(中西エリア)では周波数制御体系が一部異なるため、現時点、この見直しは適用できないと判断された。
まずは50Hz系統(東エリア3社)において、2026年10月から今回の一次調整力(異常時必要量)の見直しを開始する予定としている。
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