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» 2016年11月16日 10時00分 UPDATE

貴社は大丈夫?:なぜあのサービスは一向にパフォーマンス改善されないのか?

ECなどのWebサービスを利用する際、サイトが重くて離脱してしまった経験はないだろうか? サービス事業者側から見ると、これは大きなビジネス機会の損失になっているのは火を見るよりも明らかだ。そうした事態を招かないためにすべきこととは……。

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 「ビジネスはスピードが命」――。こんなセリフは随分と使い古されたように聞こえるかもしれない。確かに企業経営において昔からこの重要性は変わっていない。しかしながら、そのスピードはかつてとは比較にならないほどの速さになっているのだ。

 その最たる理由がスマートフォンの登場だ。今や多くの消費者はスマホに代表されるモバイル端末で情報を検索したり、モノを買ったりする。しかも仕事のスキマ時間などを使って文字通り“いつでも、どこでも”ECサイトなどへアクセスする。つまり、サービス提供する企業側からしてみれば、ビジネスは「リアルタイム性」が強く求められるようになったのである。

 サイバースペースでのビジネスにチャンスがあるということで、「Amazon」や「楽天市場」に代表される大手ECサイトだけでなく、これまでリアルビジネスを主力にしてきた小売・流通などの企業も、近年では積極的にネット販売に力を入れるようになってきた。

 その結果、Webサービスの品質が現実世界での接客や応対の質とほぼ同等と見なされるようになってきた。逆にいえば、Webサイトのレスポンスが低下したり、ダウンしたりしてしまえば、それはすなわち現実世界で「店員の応対が悪かった」「失礼な応対を受けた」のと同じ印象をユーザーに与えてしまいかねない。実際、調査会社フォレスター・リサーチが実施した調査では、「Webサイトのパフォーマンスに不満を感じたユーザーの79%は、二度とそのサイトではショッピングをしない」という結果が出ている。また、Amazonのような巨大なECサイトでは、表示が1秒遅くなるだけで年間十数億ドルの機会損失があるとも言われている。

 もちろん、サービスのパフォーマンスが影響を及ぼすのはネット販売ビジネスだけではない。今や企業間取引の多くが、コンピュータ同士をネットワークでつなぐことによって行われている。もしこれを担うシステムにパフォーマンス上の問題が発生した場合、ビジネスに多大な損害を与えることにもなりかねない。また、行政サービスや運輸サービスなど、社会インフラを担うシステムにおいても品質担保がいかに大事か、容易に想像が付くだろう。

あるチケット販売サービス企業で起きた悲劇

 ここで、システムのパフォーマンスを維持、向上することがいかに重要なのかについて、とある企業の例を紹介したい。

 航空券チケット予約・販売業を手掛けるX社は、2005年より競合他社に先駆けてECサイトを立ち上げ、サービスを提供してきた。当時はまだWebサービスの重要性は今ほど認識されていなかったにもかかわらず、X社では早くからシステム基盤へ多大な投資を行い、万が一にもサイトが停止してビジネスが停滞したり、顧客に不便をかけたりしないよう、機能強化の取り組みを徹底してきた。

 このように、当初からサービスの信頼性を極めて重視した結果、競合他社のサイトがシステムダウンなどによって頻繁にトラブルに泣かされるのを尻目に、順調に業績を伸ばし、2010年ごろには業界トップクラスへと上り詰めた。しかし2011年ごろから、少しずつ売り上げの伸びが鈍化してきた。

 折しも、当時は格安販売業者が台頭してきた時期。「価格を重視した消費者がそちらに流れていったのではないか」。こうした仮説の下、大幅割引キャンペーンを展開した。その結果、一時は売り上げが急速に伸びたものの、すぐにまた鈍化傾向に逆戻りしてしまった。同社ではその原因をさまざまな角度から分析しようと試みたが、なかなか答えにたどり着くことができなかった。

 サービスを支えるシステムやその運用には他社よりも積極的に投資してきた。スマホユーザーにもいち早く対応し、サイト最適化などを進めてきたはずなのに、である。

 そんなある日、X社の営業担当者のY氏が外出先でスマホから自社サイトにアクセスしたところ、“異変”を感じた。

 「ん、何だか動きがもたついているな……。ちょっと電波が悪いのかな。でも、きちんと安定して動いているようだし、どういうことだろう?」

 そこでY氏はふと思い立ち、ライバルのB社のサイトにアクセスする。すると、サイトの見栄えや機能は自社サイトとさほど変わらないのに、レスポンスは速くて、検索などもサクサクと動く。

 「ひょっとして……」

 Y氏は急いでオフィスへ戻ると、LANに接続されたPCから自社のサイトとB社のサイトを同じく開いてみた。やはり見栄えや機能に大差はない。ただ、パフォーマンスが圧倒的に違う。

 「ひょっとしたら、これが売り上げ停滞の原因ではないのか?」

 そう思い立ったY氏は、早速その旨を上司に報告した。しかし、返ってきた言葉は何ともつれないものだった。

 「うちがどれだけシステムに投資していると思っているんだ! 実際、うちのサイトの稼働率はどこにも負けていない。IT部門も多くの人手をかけて運用してくれている。そんなわずかなスピードの差はたまたまだ。そして、これくらいのことで圧倒的なブランド力のある当社のサービスを使わなくなるようなユーザーはいないはずだ。わっはっは!」

 その数年後、X社は業界トップから転げ落ちるどころか、巨額の赤字を計上して倒産した。

パフォーマンス劣化の原因はアプリケーションにあり

 どうだろうか。これを単なる作り話だと思うなかれ。似たようなことが今多くの企業で起きているのだ。企業の経営層は、自社システムに多額の投資を行い、システムダウンや事故もなく安定的に運用できているのだから、システムには何も問題がないと認識している。

 しかし実際には、システム安定化のために多額の投資を行っても、個々の機器が順調に稼働しているように見えても、ユーザーが利用するWebサイトやWebアプリケーションのパフォーマンスが目に見えて低下していることがあり得るのだ。しかも、ユーザーが体感するサービス品質の劣化を素早く検知する手立てがこれまではほとんどなかったため、ユーザーからクレームが寄せられて初めて問題に気付くことになる。もしくは、不満を感じたユーザーは何も言わずに去っていく。当然、この時点で既に、その企業のサービスに対する信頼は大きく毀損されてしまっている。

 米国を中心とする海外では既に、こうした問題、つまり、「個々のシステムコンポーネントのパフォーマンス」ではなく「アプリケーションそのもののパフォーマンス」を解決するための仕組みを導入する企業が増えてきている。具体的なソリューションで言うと、アプリケーションパフォーマンス管理(Application Performance Management:APM)やネットワークパフォーマンス管理(Network Performance Management :NPM)と呼ばれるものである。後れをとっていた日本でもようやく本格的なAPM/NPMソリューションが提供されるようになった。それが、CTCテクノロジーが2016年10月からサービス提供を開始した「Avail-ProE(アベイルプロイー)」だ。

 Avail-ProEは、一言で言えばユーザー企業が提供するサービスのパフォーマンスを監視し、安定稼働させるマネージドサービスだ。しかし、従来からあるシステム監視サービスのようなものとは、本質的に目的や用途が異なる。Avail-ProEでは、従来のようなハードウェア機器やOSの死活監視も行うが、それに加えてアプリケーションのトランザクション処理状況や、ネットワークを流れるパケットの状況などを逐一監視し、それらの傾向を総合的に判断して「エンドユーザーが体感するサービス品質」が低下していないかどうかを判断してくれる。

 また「パフォーマンスが低下している」という事実を検知するだけにとどまらず、ビッグデータ分析技術を駆使することによって「もうすぐパフォーマンス低下が顕在化しそうだ」という予兆を検知して、先回りして手を打てるようシステム管理者に通知してくれる。

 こうした仕組みを活用し、自社のWebサイトやWebアプリケーションのパフォーマンス劣化を事前に食い止めることによって、先ほどの事例で紹介したような機会損失やブランドの毀損といった事態を防ぐ。それがひいては企業の収益向上につながるというわけだ。

海外では既に多くの企業が着手 トラブルが3割削減した例も

 Avail-ProEのベースになるソリューション製品は既に海外では高い実績を誇っている。欧米のある大手金融機関では、同製品を導入することで、それまでシステムトラブルの調査に毎月40〜64時間費やしていたところを、4時間にまで削減することができたという。

 また別の企業では、システム運用作業の実に90%がシステムトラブルの原因調査に費やされていたが、同製品を導入後は調査時間が10分の1にまで減り、さらに従来では把握できなった問題に対策をとることで、トラブルにつながる要因そのものも30%減ったという。もちろん、それによる顧客離反防止の効果や、ブランド毀損のリスク回避の効果は計り知れないものがある。

 なお海外では現在、金融業界およびヘルスケア業界においてAPMソリューションの導入が進んでいるという。どちらも、ビッグデータやモバイル、IoTといった最新のIT技術を積極的に取り入れて、新たなビジネスモデルを積極果敢に作ろうとするプレイヤーがひしめく業界だ。そして、Fintechをはじめとする新たなビジネスの波は当然、日本にも押し寄せつつある。

 こうした新たなビジネスフィールドにおいては、エンドユーザーに提供するサービスの品質が勝敗を大きく分けると言われている。まさにこの部分に着目したアプリケーションパフォーマンス管理の存在意義は、今後日本企業においても急速に高まってくるはずだ。それに向けた一足早い取り組みが、今多くの日本企業に求められているのではないだろうか。

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提供:CTCテクノロジー株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2016年12月15日