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» 2018年05月10日 10時00分 公開

小売店の人手不足を解消! 一歩進んだ「需要予測」の活用法

小売業の店舗で深刻化している「人手不足」。その解決につながる提案を始めようとしているのが、SAS Institute Japanだ。「需要予測」「在庫最適化」のソリューションを活用して、売り場の負担を軽減するという。どのような提案なのだろうか。

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 スーパーやドラッグストアなど、小売店の現場で課題になっていることの1つが、深刻な「人手不足」だ。レジや品出し、発注など、店舗の現場にはさまざまな業務がある。そのための人員を確保するためのコストは増加傾向にある。

 そのような小売業界の課題解決に向けて、新しい提案を始めようとしているのが、SAS Institute Japanだ。同社の小売業向けソリューションが実現する「需要予測」「在庫最適化」を応用して、業務効率化を図る提案をしていく。

 「需要予測」「在庫最適化」によって、どのように店内業務を効率化し、人手不足解消につなげるのか。ソリューション統括本部プラットフォームソリューション統括部マネージャーの近藤誠司氏に、取り組みの狙いを聞いた。

photo スーパーなどの小売店舗で深刻な人手不足が課題に。業務効率化につながる提案とは……(写真は記事と関係ありません)

AIによる高精度の需要予測

photo SAS Institute Japanソリューション統括本部プラットフォームソリューション統括部マネージャーの近藤誠司氏

 まず、SASが提供する需要管理ソリューションについて紹介する。

 実店舗を運営する企業にとって最も大きな課題は、「できるだけ在庫を増やさず、欠品も出さない」こと。そのためには、商品がどの時期にどれぐらい売れるかをできる限り正確に予測し発注計画を立てる必要がある。

 しかし、従来の組織や方法では、需要を予測して適切な在庫を持つにはハードルがある。例えば、「前年比を参考に表計算ソフトなどで予測値を作成している」「分析スキルや作業ボリュームの理由により店舗ごと、商品ごとの需要予測モデルを作成することができない」などといった理由により、十分な需要予測精度を実現できないケースは多い。また業務部門によってKPIが異なるため在庫目標が組織として統一できていない、店舗ごと商品ごとの発注リードタイムや日々の需要予測/在庫数/欠品率目標を踏まえたうえでの適切な在庫数がつかめず発注計画が立てられない、という話は珍しくない。そんな状況ではキャッシュフローは改善できない。

 そういった課題に対して、SASは分析プラットフォームを活用した一元的な需要管理ソリューションを提供している。

 SASが提供する需要管理ソリューションの特徴は、人工知能(AI)の機械学習を利用した高精度の需要予測モデルだ。1日ごとの売り上げに加えて、価格、ポイント率、値引き、イベント開催、天候や気温など、多くの変数を入力していく。そうすると、その店舗のその商品の需要予測に必要な変数を自動的に選び出してくれる。定期的に変数を更新していけば、どんどん予測の精度は上がる。このような運用を企業ごとに内製化できる点も特徴だ。

 この需要予測により、「この店で、この日に、この商品が、何個売れる」という予測を立てて、発注する頻度や数を決定することができる。

 また、商品単品だけでなく、店舗や会社全体として売り上げを予測できる、という特徴もある。例えば、季節商品はたくさん売れると考えられるが、そのぶん通常商品の売り上げが減るかもしれない。そのため、季節商品の効果を単純に加算することはできない。SASのソリューションでは、商品カテゴリー(「ビール」「パン」など)、商品シリーズ(ブランド)、個別商品、といった階層間を調整しながら、需要を予測する。「組織として、ワンナンバーで需要予測を作成できます」(近藤氏)

photo 階層間の予測を調整し、ワンナンバーで需要予測を作成できる

「商品補充」を最適化、作業時間は25%減

 このようなソリューションによって欠品を減らしたり、在庫数を適正化したりすることができる。しかし、近藤氏は「需要予測を利用して実現できる価値は、在庫最適化だけではありません」と力を込める。

 その1つが、売り場作業の工数削減を目的とした「商品補充」の最適化だ。常温の商品棚に並べる「ドライ商品」の売り場では、スタッフが最も時間を費やす作業が「陳列棚への商品補充」であり、ある調査では全作業時間の40%を占めていた。入荷した商品を陳列棚に運び、すでに置いてある賞味期限が短い商品を棚から一度出してから入荷した商品を棚の奥に詰める。その後で賞味期限が短い商品を棚の手前に陳列する。乾物など、少しずつしか売れない商品の棚でも、商品入荷の都度、作業をする必要があり、大きな負担になっている。

 需要管理ソリューションを応用すれば、補充サイクルと棚割りを最適化することで、この負担を軽減することができる。つまり、商品ごとの需要予測をもとに、発注の頻度と1回の発注量を調整するのだ。少しずつしか売れない商品は、週1回、まとめて発注する。一時的に在庫が増えてしまうが、それも最小限に抑えるように予測を立てる。

 「ある期間における商品の合計補充数は変わりませんが、まとめて品出しをすれば、その回数を減らすことができます。実績データを基にしたシミュレーションでは、特に販売数量の小さい商品カテゴリーに対する品出しにおいて、作業時間を25%以上削減させる効果が見込めました」と近藤氏は話す。品出しの作業量が明確に決まれば、人員配置の計画も立てやすくなる。また、まとめて発注することができれば、日ごとの取扱商品の種類数は少なくなり、店舗だけでなく、配送センターの作業負担も軽減させることができる。

photo 商品補充業務の効率化イメージ。毎日全ての商品カテゴリーにおいて補充を行うと、作業が多くなってしまう
photo 商品ごとの需要予測を活用して、補充のタイミングを曜日で割り振ると、作業を効率化できる

販促効果も一目瞭然

 陳列棚に対する業務では、賞味期限チェックも負担が大きいものの1つだ。これも需要予測を活用することにより、その作業量を減らすことができる。売り場に残っている最古の賞味期限の商品情報と、その商品の販売予測を組み合わせて、賞味期限切れ商品のアラートリストを作成する。そうすれば、入れ替える必要がある商品をその都度把握することができるため、陳列棚で網羅的に賞味期限チェックをする必要がなくなる。

 また、需要予測によって販促効果を検証することも可能だ。現場では、キャンペーンやイベントなどが増え続け、業務量が増えていくことも多い。「店舗に対して、販促などを実施する指示が下りてきますが、その1つ1つがきちんと評価されていません。一度始まった企画は、明確な効果が検証されないまま続いていきます。現場の仕事が増え、大きな負担となっているケースも多いようです」(近藤氏)

 どのように効果を検証するかというと、AIにより作成された需要予測モデルに組み込まれている変数を確認するのだ。施策の実績をモデルの変数候補として入力し、需要予測モデルを自動作成すれば、売り上げに対して影響があった施策だけがモデルに採用される。効果が高いキャンペーンを残し、そうではない施策を変えていく。当たり前のことではあるが、明確な効果が分かることで、公平にそれができるようになる。

毎日の業務の見直しで人手不足解消へ

 需要管理ソリューションを売り場の業務改善に活用すれば、必要な人員の数が適正化される。人手不足によるコストの増加を抑えることができそうだ。今後、スーパーやドラッグストアなど、店舗を展開する企業に対して、提案を進めていく。

 また、需要管理ソリューションを「商品棚のデータとも連携させていきます」と近藤氏は話す。棚割りデータの管理システムを開発する複数の企業と、協業に向けて動いているという。

 たくさんの従業員を採用できない状況では、「どのように少ない人員で回していくか」が重要になる。一人一人の負担が大きくなってもいけない。

 「毎日の定期的な商品補充の業務を変えることで必要な人手が減る、という認識はまだ広まっていません。品出しする商品数が変わるわけではないからです。しかし、需要予測を活用してまとめて商品補充することで、業務効率化の効果が見込めるのです」(近藤氏)

 人手不足の現場では、業務の見直しが大きな課題となる。必要な業務に適正な人員を配置するためには、何がいつどのくらい売れるのか、的確に把握することが欠かせない。需要予測をうまく活用することが、業務改善の大きな一歩になるだろう。

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提供:SAS Institute Japan株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2018年6月9日

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