IT初心者がセミナーで学ぶ、「RPA」自社導入のコツ面倒な手入力作業を自動化

近年、ビジネス界で注目を集める「RPA(Robotic Process Automation)」だが、導入を他社に任せた場合はコストがかかるなどのデメリットもある。柔軟な仕様変更やコスト削減などを実現するためには、RPA導入を自社で行うのも有効な手段だ。今回は、IT初心者の記者が、RPAを提供する企業が開いたセミナーを取材し、RPAの組み方を学んだ。

» 2018年06月01日 15時00分 公開
[PR/ITmedia]
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 業務の生産性を高めて「働き方改革」につながるとして、現在大きな注目を集めている「RPA(Robotic Process Automation、ロボットによる業務自動化)」。アプリケーションの起動、テキストと画像の認識、データベースへの入出力といった定型業務を自動化し、バックオフィス系の業務を効率化する技術で、導入企業が急速に増えている。

 ただ、担当者がRPAに対して「興味はあるが、何をすればいいか分からない」「高度なプログラミング技術が必要で、自社では無理そうだ」との印象を持っており、導入をITベンダーなどの他社に任せているケースも数多い。

確かに他社によるRPA導入は、一定の品質を担保できるメリットがある。だが、(1)業務内容が変化した場合に柔軟な変更ができない、(2)工程がブラックボックス化し、不具合を簡単に修正できない、(3)コストと時間がかかる――といったデメリットがある点も否めない。

 一連の課題を解消し、柔軟な仕様変更、工程の理解、コスト削減などを実現するためには、RPA導入を自社で行うのも有効な手段だ。予算に限りがある企業でも、少しの知識を身に付けるだけで、導入へのハードルは大きく下がると言えそうだ。

入力業務を自動化する「伝票・日報自動入力ソリューション」

 プログラミング初心者のビジネスパーソンのRPA導入をサポートするため、都内ではさまざまな企業がセミナーを展開している。こうした企業の例が、富士通マーケティングとPFUビジネスフォアランナーだ。

※伝票・日報自動入力ソリューションはPFUビジネスフォアランナー株式会社と株式会社アシリレラが共同開発したソリューションです。販売は株式会社富士通マーケティングが担当します。

photo 富士通マーケティング・PFUビジネスフォアランナーが共催するセミナーの風景

 両社は、RPAを活用して小口精算、伝票処理、人材登録といった入力業務を自動化する「伝票・日報自動入力ソリューション」を法人向けに展開しているが、顧客企業には自主的な導入を推奨している。

 この商品は、PFUの業務用イメージスキャナー「fiシリーズ」と、手書き文字を認識するソフトウェア帳票OCR「DynaEye EX」、アシリレラの自動入力用RPA「ロボオペレータ」を組み合わせたもの。紙の資料をスキャナーにセットするだけで内容を認識し、基幹システムなどに入力する仕組みだ。

 主な特徴は、複雑なコーディングを必要とせず、専用のソフトウェア上で「ロボオペレータ」への指示(コマンド)を入力するだけで設定が完了する点。ITに詳しくない現場側の社員でも、コツをつかめば簡単にビジネスに取り入れられるのだ。

photo 機器・ソフトウェア一覧

初心者向けRPA導入セミナーも開催

 両社のセミナーでは、RPA「ロボオペレータ」導入のコツを、プログラミング初心者でも分かりやすいカリキュラムで解説している。時間も1〜2時間と短めだ。今回は、プログラミング未経験の記者がセミナーを体験し、RPAの組み方を学んだ。

 セミナーでは「ロボオペレータ」を活用し、「CSV形式の顧客情報を社内の販売管理システムに入力する」――という作業を自動化した。

 セミナーで講師は「作業をいくつかの工程に分け、段階的に指示することで、ロボットはスピーディーに動作する」と説明する。

 講師によると、今回取り組む工程は(1)アイコンをダブルクリックして販売管理システムを起動する、(2)CSVファイル上の数値を取得する、(3)顧客システム上の空欄に数値を入力する――の3段階に分けられる。

 記者は講師の指導のもと、各工程をロボットに覚えさせるためにソフトウェアを駆使してさまざまな設定を行った。

スクリーンショットと指示で簡単に設定

 (1)「販売管理システムの起動」をロボットに覚えさせるために、まずは販売管理システムのアイコンのスクリーンショットを撮影。次に、ロボットへの指示を入力するソフトウェア上の画面「コマンドテーブル」に「Doubleclick」とのコマンドを入力した。

 これだけで、ロボットは自動でデスクトップ画面から販売管理システムのアイコンを探し出し、ダブルクリックで起動することが可能となった。

 (2)「CSVファイル上の数値の取得」を覚えさせる方法は、コマンドテーブルに「DataDriven」とのコマンドを入力するだけ。これにより、ロボットは入力の対象となるファイルを自動で開き、社内システムへのインポートを始めることが可能になった。

 (3)「販売管理システム上への入力」を覚えさせるには、まずコマンドテーブルに「Input」とのコマンドを入力。次に「受注番号」「受注先」「指定納期」といったシステム上の入力欄のスクリーンショットを撮影し、空欄の座標を指定する。これにより、ロボットは販売管理システムのどの位置にどの数値を入力すればいいか理解する。

 ただCSVファイル上では、「受注番号1,受注先A,指定納期B,……」といったように「,」などの記号が「区切り文字」として使用されている。これを正しく識別させて入力ミスを防ぐため、ソフトウェア上で「区切り文字」に「,」を指定するなどの設定を最後に行った。

photo RPA「ロボオペレータ」の設定画面

 こうした設定を行うと、スタートボタンをクリックするだけで、ロボットが自動で販売管理システムを立ち上げ、CSVファイルから各項目の数値を抽出し、正しい入力欄にインプットする――という作業を自動で行えるようになった。プログラミング経験のない記者でも、問題なく設定を完了できた。

「伝票・日報自動入力ソリューション」運用の様子

実践的なセミナーも開催予定

 今後はより実戦的な、さまざまなビジネスシナリオに応じたRPA導入セミナーも開催予定だ。現在「半日で使えるRPAツール活用講習会」の募集中なので、自社でのRPA導入に興味を持つ担当者は、一度受講してみてはいかがだろうか。

半日で使えるRPAツール活用講習会

セミナー

本講習会では 1人1台のPCを使って RPAツール「ロボオペレータ」による 業務自動化の定義方法、操作方法等を演習。

業務の自動化を実際にご体験頂ける場を設けることで、活用の基礎知識、RPA自社導入までのポイントを学んで頂きます。

開催日時:2019年1月〜3月に開催(ご希望の日程をお選びいただけます)

※参加無料

   ⇒詳細・申し込みはこちらから

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提供:PFUビジネスフォアランナー株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2018年6月30日