エンタープライズ:ニュース 2002/09/18 17:34:00 更新


サン、7年ぶりの大規模ショー「SunNetwork」でデスクトップLinux戦略発表へ

1995年以来となるサンの大規模なプライベートカンファレンス「SunNetwork」が米国時間の18日朝、開幕する。スコット・マクニーリー会長兼社長兼CEOをはじめ、主だった幹部が顔をそろえ、同社の製品や技術、ソリューションをアピールする予定。中でも注目されているのは、デスクトップLinux戦略の発表だ。

 米国時間の9月18日、カリフォルニア州サンフランシスコでサン・マイクロシステムズの「SunNetwork 2002 Conference」が開幕する。JavaOneカンファレンスで知られる同社だが、大規模なプライベートカンファレンスは、1995年の「SunWorld Expo」を最後に開催されていなかった。ドットコムバブルの消失、米国経済の長期低迷、昨年9月の同時多発テロ、と立て続けにパンチを食らったサンは、株価だけを見れば、まさに青息吐息だ。

 そうした逆風を跳ね返すかのように7年ぶりのプライベートカンファレンス開催に踏み切ったサンは、スコット・マクニーリー会長兼社長兼CEOをはじめ、主だった幹部が顔をそろえ、同社の製品や技術、ソリューションをアピールする予定。

 中でも注目されているのは、デスクトップLinux戦略の発表だ。8月中旬、やはり同じモスコーニコンベンションセンターで行われたLinuxWorld Confernece & Expoの基調講演で、マクニーリー氏はサーバ分野のLinux戦略を明らかにすると同時に、大胆なデスクトップLinux戦略をSunNetworkカンファレンスで発表することを示唆している。

 また、2月のアナリストカンファレンスでその構想が明らかにされている「N1」のロードマップも米国時間の19日に正式発表される見込みだ。

 今回の発表の多くはソフトウェア関連で、ハードウェアの発表は少ないものの、開幕を翌日に控えた17日に行われたプレスレセプションでは、未発表の「UltraSPARC IV」プロセッサをポケットに忍ばせたデビッド・イェン執行副社長(プロセッサ&ネットワークプロダクト担当)が、即席のブリーフィングを行う一幕もあった。

 イェン氏は、正式な発表ではない、と断りながらも、UltraSPARC IIIとの互換性を維持しながら、コアをデュアル化し、キャッシュメモリを共有するUltraSPARC IVの優位性をアピールした。

「複雑なインテルのアーキテクチャでは、コアプロセッサのデュアル化は無理に違いない」(イェン氏)

 UltraSPARC IVは、0.13ミクロンプロセスで製造され、コアのデュアル化によって、1.5倍程度の性能向上が見込めそうだ。

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[浅井英二,ITmedia]