エンタープライズ:ニュース 2002/11/22 20:57:00 更新


ディアイティ、ORiNOCOブランドの無線LAN製品群を発売

ディアイティは12月2日より、米プロキシムがアギアシステムズより買収した無線LAN製品群「ORiNOCOファミリ」の販売を開始する

 ディアイティは12月2日より、米プロキシムの無線LAN製品群「ORiNOCO 802.11a」「ORiNOCO 802.11b」ファミリの販売を開始する。

 ORiNOCO――このブランド名を聞いて、一種の感慨を覚えるユーザーはどのくらいいるだろうか? かつてルーセント・テクノロジーズが投入したこの無線LAN製品群が、同じく無線LANの黎明期から市場の先頭に立ってきた米プロキシムに買収されたのは今年6月のことだ(正確にはスピンアウト後のアギアシステムズより買収)。この結果プロキシムは、ORiNOCO、Harmony、SkyLineという3つのプロダクトラインを持つことになった。

 プロキシムによると、中でもORiNOCOとHarmonyについては、アクセスポイントに対し設定・管理を行う「Wireless LAN Manager」やワイヤレスゲートウェイを通じて、一元的な運用を実現し、ゆくゆくはORiNOCOブランドの下に統合していく方針という。だが当面は、中〜大規模企業向けのORiNOCO、ミッドレンジから中小規模拠点までをHarmony、そしてSOHOや家庭ユーザー向けはSkyLineという形で展開する。

機器本体にとどまらないラインナップ

 ディアイティは今回、PCカードタイプの無線LANクライアント「ORiNOCO 802.11a/b ComboCard Gold/Silver」や「ORiNOCO 802.11a PC Card/PCI Card」、無線LANアクセスポイントの「ORiNOCO AP-2000/AP-2000 Active Ethernet」および「ORiNOCO Access Point 5 Ghz Kit」などをリリースした。他に、課金機能や認証機構を強化したホットスポット(公衆無線LAN)向け製品も提供される。

 いずれも802.1xに対応するほか、一部機種はプロキシム独自の「Harmony Key Management」に対応しており、企業でも十分なレベルのセキュリティを実現するという。また、ORiNOCO AP-2000をはじめとするアクセスポイントは、Wireless LAN Managerによって一元的な管理が可能だ。この製品はスタンドアロン版だけでなく、ネットワーク統合運用ツール「HP OpenView」のプラグイン形式でも提供されるという。

 ディアイティでは従来のチャネルに加え、新たに設けたパートナープログラム「Proxim製品販売パートナー(仮称)」を通じ、ORiNOCOファミリを販売していく。特に、VPNやSSHといったネットワークレベルのセキュリティから、WEP/802.1x/WPA、それにHarmony Key Managementなどの無線LANのセキュリティ機能、さらに「AiroPeek」「AiroPeek NX」といった無線LANアナライザにいたるまで、フルラインナップを揃えている点が強みになるといい、規模や予算、必要なセキュリティレベルや顧客企業の要望に応じて、多様な提案を行っていくという。

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[ITmedia]