エンタープライズ:ニュース 2003/07/09 22:22:00 更新

SODECレポート
.NET対応ツールも増えてきているソフトウェア開発環境展

SODECでは、まだそれほど多くないが.NET対応ツールが展示されている。.NETは導入を検討している段階の人が多いとの声も聞かれた。今回は.NET対応のテストツールを紹介する。

 7月9日から3日間、東京ビッグサイトで開催されている「ソフトウェア開発環境展」(SODEC)では、.NET対応ツールが紹介されている。Java関連のツールに比べるとまだまだその数は少なく、これからの市場という印象だ。

 .NETとJavaにブースを二分したブース設計を行っていた日本コンピュウェアのブース担当者は「.NETは導入をまだ検討している段階。ちゃんとしたツールがあるのか見に来ている人が多いですよ」と話した。

 その日本コンピュウェアのブースでは、「Visual Studio .NET」(VS.NET)に対応した統合テストツール「DevPartner Studio Professional Edition 7.0」日本語版を展示していた。同製品は、C#、VB.NET、HTML、ASP.NETに対応した静的ソースコード解析を行う。約560個のルールを採用しており、任意にルールを追加することも可能だ。

DevPartner Studio

日本コンピュウェアの.NETコーナーには「DevPartner Studio Professional Edition 7.0」が展示されていた


 また、メモリリーク、不正なAPI呼び出しの検出などといったエラー検出機能、マネージドコードとネイティブコードのパフォーマンス分析機能を備えている。両コードに対応したカバレッジも収集可能で、テスト漏れを防ぐ。そのほか、分散アプリケーションの情報収集と分析も可能という。

 対応OSは、Windows XP/2000 SP2/NT 4.0 SP6a。8月末に発売予定のバージョン7.1(英語版)から、VS.NET 2003に対するとのこと。

「.TEST」を展示するテクマトリックスブース

 .NET対応テストツールは、テクマトリックスのブースでも見られた。同社によると、.NETに対応した単体テストツールはこれが初めての製品だという。

 テクマトリックスのブースで紹介されていたのは、PARASOFTの「.TEST」。.TESTでは、「ソースコード解析」、クラスの堅牢性を検証する「ホワイトボックステスト」、仕様と異なる定義されたアウトプットを検出する「ブラックボックステスト」、コード修正後のバグなどを防ぐための「回帰テスト」の4種類のテストを行える。

.TEST

テクマットリックスが紹介するPARASOFTの製品に、.NET対応のテストツール「.TEST」が見られた


 ソースコード解析に使われるコーディングルールは「.NET Framework Desingn Guidelines」から215個のルールを採用したという。現在の製品は、ルールの追加ができないが、次期バージョンで改善される予定。

 また、外部環境を遮断した最適な単体テストを行えるように、テストハーネスと、クラスの外部参照をシミュレートするスタブを自動生成するほか、テストケースについても自動生成される。

 .TESTでも、マネージドコードとネイティブコードのカバレッジを収集でき、テスト漏れを防げる。

 対応するのは、VB.NET、Visual C++ .NET、Visual C#.NET。動作環境は、Windows NT/2000/XPとなっており、.NET Framework 1.1に対応している。現在は英語版だが、9月には日本語版がリリースされる予定だ。

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[堀 哲也,ITmedia]