エンタープライズ:ニュース | 2003/07/09 22:36:00 更新 |
SODECレポート
Microsoft MVP制度でコミュニティ支援を訴えるSODECのMSブース
マイクロソフトは、昨年から導入したMicrosoft MVP制度でオンラインコミュニティを応援している。SODECのマイクロソフトブースでは、オンラインコミュニティをアピールしていた。
最新サーバOS「Windows Server 2003」と同時に「Visual Studio .NET 2003」(VS.NET 2003)をリリースしたマイクロソフト。7月9日から3日間、東京ビッグサイトで開催されている「ソフトウェア開発環境展」(SODEC)にブースを構え、同社の.NET技術を来場者に説明している。
「昨年からコミュニティで活躍しているエンジニアやデベロッパーの中から、MVPの選出を始めました」。こう語るのは、同社ブースで説明を行っているマイクロソフトアジアリミテッドの沼口 繁氏(グローバルテクニカルサポートサンター テクニカルコミュニティサポート&プログラム グループシニアマネジャー)。
MVP(Most Valuable Professional)とは、マイクロソフトなどが運営しているオンラインコミュニティで活躍するエンジニアやデベロッパーに対し同社が与える称号だ。
今回、実製品を展示していないマイクロソフトだが、オンラインコミュニティに関する取り組みを、イベントを通じて初めてアピールした。
現在、マイクロソフトが運営するコミュニティは、主に4カテゴリーある。.NETテクノロジーを利用する開発者向けのオンラインコミュニティ「GotDotNet Japan」および、その学生向けの「GotDotNetJapan Student」、製品別ユーザー向けの「マイクロソフトニューズグループ」、エンドユーザー向けの「答えてねっと」だ。
コミュニティでは掲示板などに書かれた質問に対し、ボランティアベースでユーザー同士が解決方法など活発に議論を交わしている。マイクロソフトが把握しきれない現場レベルの“生”の情報をシェアできる場として利用してもらおうとの意図だという。
「マイクロソフトとしては、こういった現場レベルからのフィードバックを開発に取り入れていきたいのです」と沼口氏。MVPの方を通じてメッセージを伝えた方が正確に伝播することもあると話した。
オンラインコミュニティを活発化させたい同社は、MVPに選出された人に、マイクロソフトとのコネクションを持てるといったインセンティブを用意している。
米国では、1993年からMVPの選出を開始。そのメンバーが独自にコミュニティサイトを立ち上げるなど自主的な活動も盛んで、日本もそれに倣った格好のようだ。
昨年からMVP制度が取り入れられた日本では、現在50人程度がMVPに選ばれているという。同社の希望としては「2004年6月までにMVPを200人にまで増やしたい」(沼口氏)。
ただ、日本でのオンライン展開は難しい面もあるという。匿名の掲示板では活発に議論を交わす日本人だが、マイクロソフトがMVPをオファーできるような連絡先を公開する人が少ないためだ。
7月末にはシステムエンジニアやシステム管理者を対象としたオンラインコミュニティ「eXperts Connection」もスタートする。7月7日にリニューアルしたばかりの「答えてねっと」は、同社の予想以上に好評を博しており、投稿された質問に対し5分以内にレスが付く状態。
マイクロソフトはオンラインコミュニティの活発化を願っている。
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[堀 哲也,ITmedia]