エンタープライズ:特集 | 2003/07/11 12:50:00 更新 |
特集:LVMによるディスクパーティションの動的化(前編) (5/7)
pvcreateは、いわば「フォーマット作業」に相当するものであり、VGの管理を行う上で必要となる情報指定をするパーティション書き込み処理を意味する。続いて、上記で作成したPVからVGを作成してみよう。さらに登場する用語も網羅しておこう。
- PE(Physical Extent)
LVを作成する際に割り当てるブロックのこと。各PV内に作成され、各VGごとにPEサイズを設定することができる。ひとつのLVに与えられるPE数には限界(65536ブロック)があるため、PEサイズを大きくすることでLV総容量が変化する。しかし、大きすぎると使用上の無駄が生じやすくなるため注意が必要だ。標準のPEは、4MB(4096KB)だが、PEサイズはVGの作成時に指定することになる。
このため、いちど設定すると変更が効かず、あとあとのことを考慮して設定しておきたい。ここでは取りあえず、標準値(4MB)で設定してみることにする。また、VG作成には、vgcreateコマンドを指定する。このコマンドには、作成したいVG名と、VGに加えたいPVを指定する必要がある。
# /sbin/vgcreate system /dev/hda7 vgcreate -- INFO: using default physical extent size 4 MB vgcreate -- INFO: maximum logical volume size is 255.99 Gigabyte vgcreate -- doing automatic backup of volume group "system" vgcreate -- volume group "system" successfully created and activated |
上記のように追加された旨が表示されるが、この際に表示された次の行、
vgcreate -- INFO: using default physical extent size 4 MB vgcreate -- INFO: maximum logical volume size is 255.99 Gigabyte |
に注意しておいてほしい。PEを4MBと設定したことから、LVは256GB(255.99GB)が最大であることを示している。なお、PEは「-s」スイッチで変更が可能なため、32MBに設定してみると出力が変化する。
# /sbin/vgcreate -s32m system /dev/hda7 vgcreate -- INFO: maximum logical volume size is 2 Terabyte vgcreate -- doing automatic backup of volume group "system" vgcreate -- volume group "system" successfully created and activated |
[佐藤大輔,ITmedia]