特集
2004/05/27 07:38 更新


特集:全1回 サンのオープンソースJava統合開発環境「NetBeans」入門 (1/9)

IBMを始めSun、そして最近ではBEAまでもJava統合開発環境ソフトをオープンソースとして寄与する動きがある。この特集では、そのサンのIDE「NetBeans」について、導入から基本的な操作までを解説していこう。

 「NetBeans」は、Sun Microsystemsによってオープンソースに寄与されたJava統合開発環境だ。オープンソースのJava統合環境というと、NetBeansよりも、IBMを中心とするオープンソースプロジェクトとして名高いEclipseが話題に上ることが多い。話題性から見ればEclipseのほうが優位だが、だからといってEclipseが優れていると決めつけるのは待ってほしい。この特集では、その判断を読者にしてもらうべく、NetBeansを使ったJava開発の流れを通し、機能と特徴を解説していく。

見 出 し 一 覧
1. Sunの「Forte」がオープンソースとして寄与された
2. NetBeans IDEとNetBeans Platform
3. APIは公開されており自由に拡張可能
4. NetBeansの入手とインストール
5. NetBeansによるGUIアプリケーション開発の流れ
6. ファイルシステムとマウント
7. ファイルの新規作成
8. GUIでの編集
9. コードの記述
10. 実行とデバッグ
11. Webアプリケーション構築もサポート
12. Struts Consoleモジュール
13. StrutsのJavadocを設定する
14. struts-blank.warから作る
15. JSPページを編集する
16. Form Beanを作る
17. Actionを作る
18. struts-config.xmlを編集する
19. build.xmlファイルを変更する
20. ビルドそして配備と実行
21. Webアプリケーションのデバッグ
22. 手軽なGUIアプリケーション作成に適している

Sunの「Forte」がオープンソースとして寄与された

 NetBeansは、1996年にチェコの学生によるプロジェクトで誕生し、GUIでJavaプログラミングができることを目的として作られたJava統合開発環境だ。その後、NetBeansを基に企業化され、商品となる。1999年には、Sun Microsystems(以下、Sun)が買収し、「Forte」という製品名で販売した。その後、2000年にはSunからオープンソースとして寄与されることになり、現在では、NetBeans.orgによって開発が進められている。

 このように、元々はSunの商用製品であったForteがオープンソースとなったこともあり、現在でもスポンサーはSun、ライセンスもSun Public License(SPL)が適用されている。

NetBeans IDEとNetBeans Platform

 NetBeansは、大きく「NetBeans IDE」と「NetBeans Plaform」に分類される。

 NetBeans IDEは、開発者がプログラミングするために用いる統合開発ツールである。核となるのはJavaアプリケーション開発だが、CやC++、XML、HTMLの編集機能も備えている。NetBeans IDEはJavaで記述されており、Javaが動作する環境であれば、多くのプラットフォーム上で動作する。


CやC++の開発をするには、モジュールを追加する必要がある。

 一方でNetBeans Platformは、主にエディタを中心とするアプリケーション開発のためのフレームワークだ。エディタには、文字入力機能やプロパティ画面、マウスを使ったユーザーインタフェースなど、共通する個所が多い。このような共通の要素を集めたものがNetBeans Platformだ。

 NetBeans Platformもまた、Javaで記述されており、(Javaさえ動けば)どのようなOSでも動作可能な、その名の通りプラットホームである。エディタ系のアプリケーションを構築する場合には、NetBeans Platformを使うと開発の手間が省けるばかりか、OSに依存性しないものを生成できるというメリットがある。


NetBeans IDEは、NetBeans PlatformにIDE用のモジュールが追加され、開発者向けのエディタとして構成されたものである。

 NetBeans IDE、NetBeans Platform共にオープンソースであり、これらを利用した商用アプリケーションも幾つかある。たとえば、SunはNetBeans IDEを元に「Sun Java Studio Creator」を製品化している(関連レビュー記事)。また、NetBean Platformを利用したグラフィックエディタやデータベース管理ツール、UMLモデリングツールなどもある。実際にNetBeansが利用された製品については、「Who is building on top of NetBeans」に記載されているので、興味がある人は見てほしい。

 一般にNetBeansと言った場合には、統合開発ツールである「NetBeans IDE」のほうを指すことがほとんどだ。なぜならNetBeans IDEはアプリケーションを構築するために使うものであり、開発者が使う開発ツールではないからだ。

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[大澤文孝,ITmedia]

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