IBM Software World 2003
Lotus Day
会期:5月28日(11:00-18:00)
企業内外の情報の伝達を効率化し、各個人や組織全体の生産性、および意思決定のスピードを向上させることは、企業IT基盤の至上命題の1つとされてきた。
そうした中で、企業内外のコラボレーション(情報交換)や知識共有(ナレッジ・マネジメント)の基盤として大きな役割を演じてきたのが「Lotus」ブランドの製品群である。
現在、この製品群の中で、電子メール/文書データベースを通じたコラボレーション/ナレッジ・マネジメントの基盤として、「Lotus Notes/Domino 6」が位置づけられている。また、リアルタイム・コラボレーションのツールとして、「Lotus Sametime 3」が提供されている。
5月28日に催される「Lotus Day」では、そうしたLotus製品の最新動向や将来計画が明らかにされる。
例えば、今年におけるLotusの製品戦略の柱として、J2EEへの対応と「Next Generation」(開発コード名)のコンセプトが挙げられる。今回のLotus Dayでは、それに照準を合わせたセッションも行われるもようだ。
Next Generationの構想を端的に言えば、Lotus製品群の持つコラボレーション機能をJavaコンポーネントとして再利用可能にすることである。この構想の第1弾として、今年第2四半期に電子メール機能を備えた「Next Gen Mail」(仮称)がリリースされるという。
Next Gen Mailは、Dominoで定評があるメール機能やスケジュール機能をコンポーネント化し、WebSphereとDB2のテクノロジーを融合させて生まれた、まったく新しいメッセージング・サーバである。
Lotusでは、この製品をLotus Notes/ Dominoとは異なるセグメントをターゲットとして、売り込んでいくとのことだ。
Lotusソフトウェアの最新情報を一挙公開
今年は、Lotus Notes/Dominoの本体機能についてもいくつかの拡張が行われる。
例えば、今年3月に出荷が開始されたLotus Notes/Domino 6の新版「R6.0.1」では、シングル・コピー・テンプレートとローミングの両機能がサポートされる。また、「R6. 0.2」では、「iNotes」のユーザー・インタフェースが大幅に改良され、Webクライアント向けのより軽快なポータル/メッセージング・クライアントとして生まれ変わるという。Lotus Dayのセッションでは、これら新バージョンの機能が披露されるもようだ。
さらに、今年内にはもう1回の機能拡張が計画されており、Lotus Dayではその辺りの情報も得られるかもしれない。
このほか、Lotus Notes/Dominoに関して言えば、その導入や他社製品からの移行をスムーズに行うための取り組みや、ツールの整備も進んでいる。
例えば、Lotus Notes/Domino 6には、マイクロソフトの「Exchange Server」に代表される他のグループウェア製品からLotus製品へ乗り換えるための移行ツールが標準で添付されている。特にExc-hange Serverに関しては、そうした移行ツールが充実しており、Lotus Dayではその辺りの状況や具体的な移行の事例なども紹介されるもようだ。
Lotus Dayを彩る充実のセッション
今回のLotus Dayでは、こうした最新製品やツールの機能を紹介しながら、来場者が直面する課題をいかに解決していくか、という視点でのセッション・トラックが構成されている。
具体的には、上述したような最新の製品情報や戦略を知ることができるトラックのほかに、Lotus製品の活用によって、いかにしてコスト削減を実現するのかにフォーカスを当てたトラックや、どうすれば売上げを向上させられるのかについて語るトラック、さらには、事例を中心としたトラックなどが用意されている。
また、事例のセッションでは、Lotus Notes/Dominoの事例のみならず、Lotus Sametime 3を用いたリアルタイム・コラボレーションの事例も紹介される。
これにより、リアルタイム・コラボレーションの実現が、ビジネスの効率化にどう貢献するかが明確になるはずだ。
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