Microsoft、Windows MobileとWindows Phone 7の非互換性を認める
「3スクリーン+クラウド」戦略の下、より良い開発者体験とユーザー体験を提供するためには過去と決別する必要があったと説明している。
米Microsoftは3月4日、現行のWindows Mobile向けアプリケーションは次期OSの「Windows Phone 7 Series」では稼働しないことを正式に認めた。Windows Phone Application Platform & Developer Experienceの幹部、チャーリー・キンデル氏が「違いは開発体験の向上を意味する」と題した公式ブログの記事で開発者に対して説明した。
「初披露のデモでお見せしたようなWindows Phone 7 Seriesの素晴らしいユーザー体験を実現するために、われわれは過去と決別する必要がある。開発者が開発環境に望むものを提供するために、アプリケーションの構築方法を変える必要がある。その結果、従来のWindows MobileアプリはWindows Phone 7 Seriesでは稼働しない」とキンデル氏は語った。
同氏はあらためて、この先も長くWindows Mobile 6.5ベースの新たな端末を発売していくし、サポートも続けると明言した。
また、Windows Phone 7 Seriesの開発プラットフォームは.NET、Silverlight、XNAなどのMicrosoftの技術をベースとしており、これらに親しんでいる開発者にとってのチャンスだとしている。キンデル氏は「われわれの使命は、開発者による次世代のモバイル顧客獲得を、素晴らしいツールと技術でサポートすることだ。開発者はこれまでより迅速に、より多くのスクリーンと市場に新しいコンテンツを提供できるようになるだろう」としている。同社が推進する「3スクリーン+クラウド」戦略の下、Windows Phone 7 Series向けに開発したアプリをPC、テレビでも利用できるようにすることを目指しているようだ。
Microsoftは3月15日にラスベガスで開催の「MIX 10」カンファレンスで、Windows Phone 7 Seriesに関するさらに詳しい情報を明らかにする予定だ。
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Microsoftの新携帯OS「Windows Phone 7 Series」は、「ライブタイル」を配置した新しいスタート画面を持ち、Xbox LIVEとZuneのサービスが利用できる。搭載機は2010年末発売の予定だ。
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