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iOSで指摘の「政府機関のためバックドア」、Appleが存在否定

Appleは「いかなる国のいかなる政府機関にもバックドア作成で協力したことはない」と強調した。

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 米AppleのiOSに、捜査当局などがユーザー監視に使うための「バックドア」が隠されているのが見つかったと伝えられた問題で、Appleが疑惑を否定するコメントを出した。

 この問題は、iOSのセキュリティに詳しい科学捜査専門家のJonathan Zdziarski氏がハッカーカンファレンスで発表。iOSには隠されたサービスが存在し、「Appleは司法当局のため、エンドユーザーの端末上のデータに確実にアクセスできるようにする措置を講じてきた」と解説していた。

 これに対してApple広報はメディア各社に反論を寄せ、Zdziarski氏も7月21日のブログにAppleのコメントを掲載した。この中で同社は、「iOSの診断機能はユーザーのプライバシーやセキュリティを侵害せず、それでも企業のIT部門や開発者やAppleが技術的問題のトラブルシューティングのために必要な情報を提供する設計になっている。コンピュータがこの限定的な診断データにアクセスするためには、ユーザーが自分の端末のロックを解除して、そのコンピュータを信頼することに同意する必要がある。ユーザーの承諾なしにデータが転送されることはない」と強調している。


Zdziarski氏が公開したAppleからのコメント

 さらに、各国の捜査当局や米国家安全保障局(NSA)のような政府機関のネット監視にこの機能が使われている可能性があるというZdziarski氏の発表については、「Appleは一切の製品やサービスにおいて、いかなる国のいかなる政府機関にもバックドア作成で協力したことはない」と反論した。

 このコメントについてZdziarski氏は、「iOSに本当にバックドアが存在することをAppleが認めたと解釈できる」との見方を示す。同社が診断目的と説明していることについては、「『診断データをAppleに送信する』が有効でも無効でも、端末が会社によって管理されてもいなくても、情報は送信され、バックアップ暗号化は迂回される。この仕組みを無効にできる方法はない」としたうえで、「Appleが本当のことを言っているとは信じがたい」と記した。

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