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BROKEN SWORD
〜眠れる竜の伝説〜
 
インタビュー
 
 
 
Revolution Software Limited 代表取締役
 
 
 
チャールズ・セシル氏
 
 
 
本格的なアクションアドベンチャーとして,欧州ではシリーズ3作目が出るほどの人気となっている「BROKEN SWORD」シリーズ。その最新作が,いよいよ日本に上陸した。
 今回,日本発売を記念して来日した,同作の制作総指揮を担当するチャールズ・セシル氏に制作の苦労や見どころなどを聴いてきたので,早速お伝えしよう。
 
 
 
 
■まずは今までの経歴をお聞かせください

 最初は大学の友人に協力して,テキストアドベンチャーを作っていました。専攻は機械工学でしたが,プログラミングの手伝いをしていたんです。そのときは主にスクリプトやストーリーを担当していました。

 

 本格的にゲームにかかわることになったのは,ヨーロッパで大ヒットとなった「BROKEN SWORD」を作ってからです。だから……ゲーム業界でのキャリアは約23年ほどになります。

■「BROKEN SWORD」は3作目ですが,日本では初めてです。かなり骨のあるゲームですよね。動かし方は簡単で,しかもステージの背景は本物の街のようです。制作する上で苦労した点,気をつけたことなどはありますか?

 欧州と米国では,ゲームのターゲットは女性を含め,幅広い層に向けています。そういった人たちはアクションゲームのようにコントローラー操作に熟練することには長けていません。

 ゲーム作りでは,そのような点を考慮し,コントローラ操作に習熟しなくても大丈夫なようなゲーム設計にしました。

 また背景の描き方にも注意を払いました。色使い,鈍めの色などを駆使するとともに,影の使い方をリアルに,本当に写実的に見せられるようにしました。

 中には,幾層にもわたって影を入れたりする,私たち独自の技術を使っている場面もあります。それによってほかのどんなゲームよりも独特な背景を作りたかったんです。

 
■シーン作成には映画「もののけ姫」のような背景描写,色使い,パノラマ的な風景描写も参考にしたという。ちなみに12歳になる息子さんも「もののけ姫」のファンだとか

■ストーリーを組み立てる上,また表現する上で気をつけた点はありますか?

 ストーリーにはさまざまな物事が入り込んでいるため,かなり複雑に作ってあります。このため,「BROKEN SWORD」ではストーリーを展開させる上でムービーの長さに特に気を使いました。

 というのも,私自身の願いとして,プレイヤーに長いムービーを見せて物語を無理やり納得させるのでなく,ゲームをやることでストーリーをだんだん分かって,体験して欲しかったからです。

 そのため,ムービーは話を豊かにするためのショートカットのもの,長くても1分のものを多用しています。

■ミステリーパートとアクションパートが分離していないのもいいですね。どちらも一本筋が通った謎解きとアクションが楽しめる。

 アクションとミステリー部分があるのは「BROKEN SWORD」シリーズ通しての作り方ですが,それでもアクションと謎解きの部分が分離しないように,2つを通じて一つの作品のように感じられるようにするのはいつも留意していることです。

 ちなみに謎解きの部分は,「探偵ゲーム」に負けないボリュームです。いろいろなものを注意深く見ないと解けません。すべての謎がある一定の答えに向かっています。

 そんな論理的かつ意味を成す,充実した謎解きが楽しめますよ。

 
■日本では初めての「BROKEN SWORD」も,欧州ではシリーズ3作目となるヒット作品。ある雑誌の読者投稿で「このゲームは『FF VII』と並ぶぐらい自分を感動させてくれた」とあったときはチャールズ氏もかなり嬉しかったとか。

Q:もう一つ,このゲームではキャラクター同士の会話が豊富ですね。メインのクールなニコに対して,ちょっと面白い感じのジョージの掛け合い,また通行人との会話も多いですし。

 ありがとうございます(笑)。2人の違うキャラクターが接し,キャラクターが交差することで,ゲームの面白みがさらに増えると思っています。

 また通行人に関してですが,すべてのキャラクターをいかに興味深く,魅力的にするかということを重要視しました。あらすじやプロットにいかに関わらせるか,またキャラクターの魅力をどう表現するかのバランスを,いかに両立させるかに大変苦労しています。

 
■日本版のポスターにあるキャラクター(一番右)は日本用に描き起こされたもの。チャールズ氏も,「西洋と日本のテイストが混ざっていていい感じ!」と絶賛していたぞ。

■ぺトラ(殺人鬼)を女性に決めた理由は?

 ぺトラに関しては悪い面も持っているけど,セクシーな面も持っている。また後先考えずに人を殺してしまう短慮な部分もある。

 そういう違う側面を持たせることでキャラクターとして魅力的な人物に仕上げたかったんです。

 
■ニコラに負けない美貌の持ち主,ペトラ。しかし本性は「冷酷な暗殺者」であり,物語の冒頭でニコに変装して第一の事件を起こす。なぜ事件を起こしたのか? 依頼主は誰なのか――?

Q:メインキャラの表情もかなり表現豊かですよね。

 ビデオゲームを作っていて強く感じるのが,人を興奮させたり,怖がらせたりをしなければいけない。また映画を作るように人々を共感させるようにしなければならない,ということです。

 その手段として今回はフェイシャルアニメーションを採用しました。

 アニメーションを作っているとき特に注意したことは,ディズニーが白雪姫を作ったときにも言ったことですが,「キャラクターを作るときには,リアルすぎるのではなく,信じられるように作る」ということです。

 非常に感銘を受けた言葉であるし,自分もそうありたいと思っています。

■ユーザーに「ぜひこの点に注目して欲しい」という点があったら教えて下さい。

 まず一つ目は謎解きのパズルが論理的,ストーリーにかなっているものだということです。例えば謎解きをしている間で行き詰ったときは,ストーリーに戻ってきて答えを見つけ出してもらいたい。必ずどこかに答えが隠されています。

 あとはゲームの中のキャラクターが見せる表情や会話。そしてストーリーの進行に応じて変化する音楽です。

 特に音楽はサウンドのスペアナを使えるようにしているので,プレイヤーの音楽環境にあったかたちで楽しんでください。

 インタビュー後の雑談で,東京は観光しましたか?との問いに「昨日は新宿で,明日は秋葉原。TGSもとても楽しみです。」と答えていたチャールズ氏。「東京は(蛍光灯などの)寒色と(白熱灯や誘導灯などの)暖色が入り混じった不思議な都市だと感じています。次の『BROKEN SWORD』の舞台? いいですね(笑)」と笑顔で東京の感想を話していたぞ。

 

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