(4)ライセンスモードの選択
購入したライセンスに応じて[同時接続ユーザー数]モードか[接続クライアント数]モードのいずれかを選択する(Fig.24)。この意味は,Windows NT 4.0と同じである。たとえば5クライアントライセンスの場合,[同時接続ユーザー数]モードで設定すると,サーバーごとにライセンスをカウントする。たとえば同一人物が5つのクライアントコンピュータからアクセスしたとしても,5人としてカウントする。これに対して,[接続クライアント数]モードで設定すると,接続するクライアント数(ユーザーアカウント数)でカウントする。
事業規模や利用形態に合わせて,どちらかのライセンスモードを選べばよい。たとえば,1人で何台ものコンピュータを利用するような部署は[接続クライアント数]モードを,複数人で1台のコンピュータを共有するような部署では[同時接続ユーザー数]モードを採用するとよいだろう。
なお,[同時接続ユーザー数]モードを選択した場合には,Windows 2000 Serverのライセンスに合わせて,そのサーバーに対する最大同時接続ユーザー数を指定する必要がある。
Fig.24 ライセンスモード
(5)コンピュータ名とAdministratorのパスワードの設定
[コンピュータ名]にコンピュータ名を,[Administratorのパスワード]にAdministrator(管理者)のパスワードを,それぞれ入力する(Fig.25)。コンピュータ名には適当な文字が入力されているが,わかりにくいので組織内のルールに合わせて変更すべきだろう。なお,ここでのコンピュータ名とは,Microsoftネットワークのコンピュータ名のことである。また,Administratorのパスワードは,確認のため同じものを二度入力するようになっている。パスワードは256文字まで入力できる。なお,アルファベットの大文字と小文字は区別されるので注意してほしい。
ところで,コンピュータ名は必須だが,Administratorのパスワードは空白のままでも先に進むことができる。インストールや初期設定の便宜上,Administratorのパスワードを空白にしておく運用も考えられるが,安全のためにはインストールのときからパスワードを設定しておくべきである。
Fig.25 コンピュータ名とAdministratorのパスワードの入力
(6)Windows 2000コンポーネントの選択
Windows 2000 Serverで提供されている各種サービスのなかから,インストールしたいものを選択する(Fig.26,Table 4)。これらのサービスは,あとから追加インストールすることもできるので,必ずしもここで設定する必要はない。メッセージキューサービスのように,Windows 2000 Serverのインストールが終わってからでなければ導入できないサービスもあるので,ここでは必要最小限のコンポーネントを選択するにとどめたほうがよいだろう。
なお,Windows 2000 Serverをドメインコントローラとして利用するつもりで,かつ,ドメインコントローラ上のMicrosoft DNSをロケータサーバーとして利用するつもりならば,ここで[ネットワークサービス]のサブコンポーネントから[ドメインネームサーバー(DNS)]を選択しておくとよいだろう。[ネットワークサービス]はデフォルトでは選択されていない。DNSサーバーやDHCPサーバーなどが必要な場合には,[ネットワークサービス]から忘れずに選択しておく必要がある。ただし,Windows NT 4.0以前とは異なり,Windows 2000ではあとからネットワークサービスを追加しても再起動する必要はない。そのため,本当に必要になった時点でサービスを組みこむようにしてもよいだろう。
必要なサービスを選択したら,[次へ]ボタンを押す。
Fig.26 インストールするWindows 2000コンポーネントの選択
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