Deployment of Windows 2000 member server 6...
管理ツールの互換性
Windows NTドメインのメンバサーバーとしてWindows 2000 Serverを追加したときに気になるのは,管理ツールの互換性であろう。
従来のWindows NTドメインでは,Windows NT Serverで提供される管理ツール(ドメインユーザーマネージャやサーバーマネージャ)を使えば,ドメインコントローラからメンバサーバーやワークステーションのローカルグループを管理したり,監査や権利を管理したり,共有フォルダを作成したりすることができた。また,CD-ROM内のSRVTOOLSをWindows NT Workstationにインストールすれば,クライアントからドメインを管理することも可能だった。
Windows 2000でも,MMCに管理ツールのスナップインを組み込むことにより,同様にほかのコンピュータを管理することは可能である。ここで問題になるのは,Windows NTコンピュータからWindows 2000コンピュータを管理したり,その逆を管理したりする場合に,「管理ツールの互換性がどうなのか」ということである。
そこで,次のパターンについて管理ツールの互換性を検証してみた。実際にWindows NTドメイン内にWindows 2000コンピュータを混在させて運用する場合の参考にしてほしい。
- Windows NTのドメインコントローラからWindows 2000コンピュータをリモート管理する
- Windows 2000コンピュータからWindows NTのSRVTOOLSでWindows NTコンピュータをリモート管理する
- Windows 2000コンピュータからMMCでWindows NTコンピュータをリモート管理する
まず,Windows NTのドメインコントローラで,Windows 2000のメンバサーバーやWindows 2000 Professionalのコンピュータを管理するパターンである。結果は,Table 1を参照してほしい。
Fig.31 ドメインユーザーマネージャ(クリックで拡大可能)
Fig.32 サーバーマネージャ(クリックで拡大可能)
Table 1 Windows NT 4.0の管理ツールによるWindows 2000の管理
ドメインユーザーマネージャ | ローカルアカウントの管理 | ○ | 問題なし |
ドメインユーザーマネージャ | 監査の設定 | ○ | 問題なし |
ドメインユーザーマネージャ | ユーザー権利の原則の設定 | ○ | 問題なし |
サーバーマネージャ | サーバーのプロパティの管理 | △ | 複製の構成はできない |
サーバーマネージャ | 共有フォルダの管理 | △ | オフラインフォルダの管理はできない |
サーバーマネージャ | サービスの管理 | ○ | 問題なし |
ユーザーインタフェースの非互換やWindows 2000の非互換(Windows 2000ではディレクトリ複製サービスが存在しない)により,一部の機能が設定できないという問題がある。しかし,日常の管理作業の範疇であれば,十分使えるということがわかるだろう。
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