HDD＆BD内蔵、まさに“死角なし”のオールインワンAQUOS「LC-32DR3」：あなたにぴったりの録画対応AQUOSを探そう！（2/2 ページ）

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素性の良い録画テレビ

　ただ、こうした機能だけで“死角なし”と論じるつもりは毛頭ない。重要なのは、液晶テレビとしての基本性能をしっかりと追求したAQUOSをベースにした一体型製品であるという点だ。

HDMI入力は3系統。HDMI1.4準拠のARC（オーディオ・リターン・チャンネル）をサポートしているため、AVアンプなどと接続した場合も別途光デジタルケーブルをつなぐ必要がない

　DR3は「3D」でも「クアトロン」でもない。そうした派手な冠がつかない分、単なる標準的な液晶テレビに録画機能がついているだけと思い込んでしまうかもしれないが、実はそうではない。このDR3シリーズには、シャープがこれまでに液晶開発に費やしてきた長い時間と真摯（しんし）な思いを結集させたUV²A技術を採用した液晶パネルが搭載されている。

　UV²Aとは、UltraViolet induced multi-domain Vertical Alignmentの略で、「ユー・ブイ・ツー・エー」と読む。この技術はどのようなものかというと、「UV光によって液晶分子を精密に配向させる」という点に集約される。しかし、その実用化はきわめて困難で、しかも、この技術がもたらすメリットは多岐にわたる。これがテレビの世界を大きく変革する「次世代液晶技術」と称されるゆえんだ。

　詳しい解説は「DZ3」ラインの記事に譲るが、いずれにせよ「UV²A技術」の採用にLEDバックライトを組み合わせ、DR3の映し出す映像は“次世代”という表現にふさわしい高レベルなものとなった。液晶テレビで映像を鑑賞する場合、どんなに優れた製品でも何らかの違和感や不自然さを感じてしまうことが多いものだが、DR3にはそれがほとんど見受けられない。これは精密配向制御によってもたらされるメリットが、液晶の弱点といわれてきた部分をことごとく解決していることに起因する。暗い部分は黒浮きのない、引き締まった暗部表現を実現するとともに、突き抜けたようなクリアな白も同時に表現してくれる。しかも、UV²Aは高速応答性を実現しているため、動きのある映像にも強い。

録画テレビは総合力で選ぶ

　オールインワンと呼ばれる一体型製品の場合、「単に組み合わせました」というレベルのものも多い。しかしDR3ラインの場合は、複数のコンポーネントを融合させるとともに、あくまでも1つの製品として設計されている。外部機器との接続が存在しないということは、接続の手間が省けたり、見栄えがよくなるだけではなく、品質面でもよりロスが少なくなるのだ。

　例えばコントラスト性能。通常のダイナミックコントラスト（テレビコントラスト）は200万:1であるが、UV²A技術やLEDバックライトに専用設計のBlu-ray Disc技術を加えたことにより、内蔵ドライブでBD/DVDソフトを再生する際のコントラスト（シネマコントラスト）は500万：1を実現している。BDに記録された映像データから最終的な表示に至る処理過程をトータルにコントロールした良い例だ。

　ここまで一体型という呼び方をしてきたが、実際にDR3ラインを使っていると、テレビにさまざまな機能を一体化した製品というよりは、むしろ“完結したテレビ”“テレビとしての完結”を目指して作られたように思える。それには、多彩な録画機能やメディア再生機能はもちろん、液晶パネル自体の性能を一挙に高いレベルへと引き上げるUV²AやLEDバックライトいう技術も不可欠だったに違いない。

32V型と40V型の違い

LED AQUOS「DR3ライン」には、32V型と40V型の2サイズが用意された。主な違いは表示性能。40V型はフルハイビジョンパネルと倍速駆動を搭載している。両モデルの仕様は下表の通り

型番	LC-40DR3	LC-32DR3
解像度	1920×1080ピクセル	1366×768ピクセル
好画質センサー	○	○
高画質Wクリア倍速	○
高画質アクティブコンディショナー	○	○
なめらか高画質	○
HDMI入力	3系統（ARC対応）
D端子	2	1
AV入力	RCAピン×3系統	RCAピン×2系統
S映像入力	S2×1系統	S2×1系統
そのほか入出力端子	USB、LAN、i.LINKなど
外形寸法（スタンド含む）	967（幅）×665（高さ）×259（奥行き）ミリ	772（幅）×549（高さ）×225（奥行き）ミリ
重量（スタンド含む）	約18.5キログラム	約16キログラム