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企画写真展 奈良原一高 作品展『消滅した時間』写真展

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 さまざまな「写真展」を随時案内していく本コーナー。六本木フジフイルムスクエアで、2016年6月1日から開催している奈良原一高 作品展『消滅した時間』を紹介する。

編注:出展者希望により、写真展公開期間終了のため画像を削除しました。

 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)写真歴史博物館では、戦後日本を代表する写真家の一人、奈良原一高の作品展を開催いたします。

 奈良原一高は、美術家の靉嘔(あいおう)や池田満寿夫らと活動していた1956年、初の個展「人間の土地」を開催し、この写真展が大きな反響を呼んで、閉幕後、一躍、写真家と呼ばれる存在となりました。個人の視点から描き出す新しいフォト・ドキュメンタリーは、戦後日本の写真表現を切り拓き、奈良原はその旗手として活躍しました。1960年代から80年代には国内外を拠点に精力的に作品を発表し、1990年以降は次々に病に襲われながらも、それを題材に好奇心あふれる作品を生み出しました。

 本展のタイトル『消滅した時間』は1970年から74年にアメリカで撮影され、1975年に出版された写真集のタイトルに由来します。このシリーズは奈良原にとって、写真家として生きていく自分を発見した作品であり、スケールの大きい時空間の表現は彼の真骨頂と言えるでしょう。本展はこのシリーズを分岐点に1954年から74年までと1970年から2002年までの二つの時代に分けて、それぞれに〈消滅した時間〉を含む二部構成で展示します。第一部は『近くて遥かな旅 1954 - 1974』と題し〈無国籍地〉、〈人間の土地〉、〈王国〉などのフォト・ドキュメンタリーを、第二部は『眺めの彼方 1970 - 2002』と題し〈復活〉、〈インナー・フラワー〉などの実験的な作品を中心に、約半世紀におよんだ奈良原一高の多彩な代表作の数々をダイジェストで展観します。タイトルはともに奈良原自身の言葉によるもので、彼の写真家を自覚するまでの道のりと、尽きない好奇心を象徴しています。

 2002年の〈Double Vision - Paris 2000 - 2002〉を最近作として奈良原は病床についていますが、今もなお、彼の脳内では毛細血管が際限なく広がっていくように未来への思考が活発に巡らされているようです。奈良原一高の無限の宇宙は、今の時代にも新鮮な驚きを与えます。

プロフィール
奈良原 一高(ならはら いっこう)プロフィール 1931―
1931年、福岡県に生まれる。本姓・楢原。1954年、中央大学法学部を卒業後、早稲田大学大学院芸術専攻(美術史)修士課程に入学。1955年、美術家の靉嘔(あいおう)、池田満寿夫らが結成したグループ「実在者」に参加。1956年、初個展「人間の土地」(銀座・松島ギャラリー)が大きな反響を呼ぶ。
1959年、同大学大学院芸術専攻修了。同年から1961年までVIVO*に参加。およそ半世紀にわたり国内外を拠点に活動。現在は病気療養中。写真集、展覧会などで数多くの作品を発表し、芸術選奨文部大臣賞、日本写真協会賞、紫綬褒章など受賞、受章多数。近年も作品を発表し、国際的に高く再評価され、新たな注目を集めている。
* 1959年に東松照明、細江英公、川田喜久治らとともに結成された写真家によるセルフ・エージェンシー。
  1961年に解散。

写真展の詳細

名称 奈良原一高 作品展『消滅した時間』
開催期間 2016年6月1日(水)〜 2016年7月31日(日)
開館時間 10:00〜19:00 (入館は終了10分前まで)
定休日 無休
入場 無料
会場 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア) 写真歴史博物館

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