AirH"128Kパケットの疑問を解く(前編)
4つの電波利用でも特殊な制御はない──基地局密度の向上で通信速度の改善をZDNetが行った高速移動時のテストでは,32KbpsのAirH"に比べて,128Kbpsサービスは移動に弱いという結果が出た(3月1日の記事参照)。4波を使うだけに,ハンドオーバーは大変になるだろう。どのような処理を行っているのだろうか。 DDIポケット:無線部分の制御はまったく特殊なことはしていません。4チャンネルを利用している時は4台の端末が基地局と通信しているのと同じです。従ってチャンネルごとにハンドオーバーも独立して行っています。 ただし4月以降の改修で1基地局で2チャンネル利用可能になった場合,ハンドオーバーは基地局単位で行いますから(2月27日の記事参照),今までよりハンドオーバーが容易になるはずです。 ハンドオーバーは常に基地局単位であり,音声通話の場合とまったく変わらない。現状では1チャンネルずつということになるが,4月以降改修が済んだ基地局では最大2チャンネルを同時にハンドオーバーできる。1つの基地局で2チャンネル利用できる場合に限るが,ハンドオーバー性能が改善されるのは嬉しい。 特殊な無線制御を行わないことは設備投資を最小限に抑えるという点で重要だ。半面,あくまで通信状態を基準に利用する基地局を決定しているということでもある。より空いている基地局を各端末が利用するといった制御を行った方が,より多くの端末で高い通信速度が得られる可能性もある。特に基地局密度の高い地域ではこの傾向が強いはずだ。この点もDDIポケットにぶつけてみた。 DDIポケット:より高度な基地局制御も考慮してはいます。しかしそれよりは基地局の増設を優先していますし,そのほうが効果が大きいと思っています。 基地局の増設は,現在でも基本的に通話エリア拡大のために行われているが,今後はAirH"も考慮した基地局密度向上も考慮したいという。確かにAirH"の場合,基地局増加=バックボーンの増強(この場合基地局からDDIポケットのIP網まで)となり,基地局密度の向上はより安定した無線通信を確保できるという点でそのままスループットの向上につながる。現時点ではあくまで正攻法で行く,という姿勢のようだ。(後編に続く)
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