電子コンパス付きGPSケータイを試す──測位地獄ラーメン屋編

方向音痴の福音ともいえるauの電子コンパス付きGPSケータイ。土地勘のない場所で目的地にたどり着けるかどうかをしつこく試してみた。

【国内記事】 2002年4月16日更新

 松下通信工業製の電子コンパス付きGPSケータイ「C3003P」。先日は会社近辺で試してみたが(4月12日の記事参照),今度はあまり土地勘のない場所で試すことにした(富士の樹海送りは許してもらえたらしい)。

 筆者の自宅の前には大通りがあり,裏手は住宅地になっている。出かけるときにはたいてい大きな通りを経由するため,ごちゃごちゃして分かりにくい住宅地はここ3年ぐらい通ったことがない。つまり家の近所でありながら,ほとんど知らない場所というわけだ。

 日曜日の夜,ラーメンを食べたくなったので,雑誌を見てNAVITIMEに登録しておいたラーメン屋と自宅までの道すじをGPSケータイで調べてみた。すると,自宅から10分の距離で,しかも住宅地の中を通っていく経路が示されている。目的地を見ないで住宅地を通っていけば,ほぼ土地勘のない場所に行こうとするのと同じことになる。本当に10分でたどり着けるかどうか出かけてみることにした。

測位に次ぐ測位の果てに…

 GPSケータイを手に,赤く示されている経路がケータイの上部に示されるよう方向を変えながら歩いていく。2分ほど歩くと住宅地のまっただ中に入り,かなり不安な気持ちになる。

 地図に示された番地やランドマークを立ち止まって確認していると,道行く人からいぶかしげに見られることもしばしば。C3003Pは,ケータイを閉じてもJavaアプリが起動したままなので,まっすぐに歩くときは閉じてポケットに入れ,曲がり角などを確認する時に開くといった使い方もできる。


ケータイを閉じてもJavaアプリは起動している。ただし,この状態でメールを受信しても着信音は鳴らない

 地図をスクロールさせるまでは快調に進んでいたのだが,またしてもスクロールさせたあとに方向が分からなくなるというアクシデントに見舞われてしまった。


問題の地図スクロール画面。私はうまくいかなかったが,使いこなせないのは珍しいケースらしい

 スクロールさせたあとに赤い道筋がケータイ画面の上にくるよう方向を決めて進もうとすると,なぜか道がない駐車場をつっ切るような方向が示されてしまうのだ。あたりは真っ暗な住宅地で目印になるのは番地のみ。ここからは番地を見ながら測位,ランドマークに行き当たったら測位,というように,測位に測位を重ねて進むことになってしまった。

 そして歩き回ること30分。やっとたどり着いた目的地はなんと,大きな通りから行けば,「まっすぐ行って曲がるだけ」という246沿いのラーメン屋だった……。しかも臨時休業。

 しかし,ここで終わらないのがGPSケータイのすごいところ。現在位置を測位して,近所にある飲食店を探すことができるのだ。私はもう1件登録しておいたラーメン屋に向かうことにしたが,途中で食べたいものが変わっても,GPSケータイで探せるというのはうれしい。


2軒目のラーメン屋は営業中だった。J-SH51のデジタルカメラモードで記念撮影

「使い方難しいですか?」とNAVITIME広報

 どうも地図のスクロールにはコツがあるような気がしたのでNAVITIME広報に聞いてみることにした。ところが,「スクロールで迷うというお問い合わせは今までなかったですね」という返事が。「地図を道すじの先に合わせてスクロールさせれば,方向が狂うことはない」のだそうだ。

 使い方より問い合わせが多いのは,地図をダウンロードするときにかかるパケット料金だという。「あまり情報が含まれていない場所の軽い地図は1回ダウンロードするごとに2円から4円,都心部などランドマークが多い場所は8円から10円ぐらい」(NAVITIME広報)。料金がかかるのはダウンロードの時のみで,コンパスの動きに合わせてリロードされる時には,当然料金は発生しない。

 「まっすぐ行って曲がるだけ」の目的地に行くためにわざわざ込み入った住宅地経由の経路が表示されるのにも理由があった。通常のカーナビなどでは表示されない駅の中を通って行く道筋や公園をつっきっていく道筋など,徒歩ならではの経路が登録されているためだ。今後,車の経路と徒歩の経路をそれぞれ検索できる仕様も搭載する予定だという。

 現在のバージョンでは,人の移動に合わせて地図もスクロールして目的地までナビゲートするというところまではサポートしていない。しかし,米Qualcommが既にそんな機能の開発に成功しており,将来的にはまさにカーナビのように使えるケータイが登場するらしい。

 生粋の方向音痴にとってC3003Pは「行動範囲を広げる」という意味でかなりの福音をもたらす。「分からないからいいや」ですませていた場所に「行ってみよう」という気にさせてくれる。行ったことのない場所に行くわくわくする気分を思い出させてくれる頼りになる相棒だ。


GPS機能とは全く関係ないが,本体にThe Style Councilの着メロ「SHOUT TO THE TOP」が。このこだわりを貫いた開発者はすごい

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[後藤祥子,ITmedia]

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