古くからのパートナー、富士通とNTTドコモが取り組んだ「新しい挑戦」ケータイの匠に聞く「ARROWS X F-10D」(1/2 ページ)

世界でも初となる、NVIDIAのクアッドコアCPU「Tegra 3」を搭載したAndroidスマートフォン「ARROWS X F-10D」は、富士通とドコモのこの夏の挑戦として取り組んだプロジェクトだった。結果的には、富士通の技術力によりすばらしいハイエンドモデルに仕上がった。

» 2012年08月06日 00時00分 公開
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 ドコモの2012年夏モデルには、全16モデルのAndroidスマートフォンがラインアップされている。スマートフォン時代の本格的到来を見据えて、ドコモがさまざまなユーザーに対して、それぞれの使い方にフィットするよう、個性豊かなラインアップを多数取りそろえたからだ。美しい映像表現が可能なSUPER AMOLEDディスプレイ搭載モデルから精細な液晶ディスプレイ搭載モデル、コンパクトなサイズを実現したモデル、ブランドやカリスマコンテンツとコラボレートしたモデルなど、多様化するニーズにきめ細かく応える機種を用意している。

 スマートフォンを購入する層も、ハイエンドモデルを指名買いし、設定変更やカスタマイズを楽しむ先進ユーザーだけでなく、iモードケータイからの乗り換え先としてスマートフォンを選ぶライトなユーザーが増えつつある。らくらくホンのユーザーに対しても、ドコモはスマートフォンに移行する筋道として「らくらくスマートフォン」を開発した。

Photo NTTドコモ 元プロダクト部 第一商品企画担当部長兼第二商品企画担当部長の板倉仁嗣氏とARROWS X F-10D

 らくらくスマートフォンのような初心者向けの機種から、「F-09D ANTEPRIMA」「ARROWS Me F-11D」のような使いやすくエレガントなスマートフォン、そして「ARROWS X F-10D」のような高機能なフルスペックモデルまで、幅広いラインアップを展開するドコモのラインアップの要所要所に特徴的な機種を提供する、日本を代表するメーカーの1つが富士通だ。同社は携帯電話市場の黎明期から製品開発に従事してきた、ドコモの大切なパートナー企業である。MM総研が発表した2011年度の国内携帯電話端末出荷概況調査によると、富士通は台数シェアで17.9%を獲得し、ついに首位の座にまで上り詰めた。らくらくフォンシリーズの機種への根強い支持に加えて、この1年でARROWSブランドが広く浸透し、躍進したことが要因だろう。

 NTTドコモ 元プロダクト部 第一商品企画担当部長兼第二商品企画担当部長の板倉仁嗣氏にとっても、富士通とこれまで作ってきた数々のモデルはどれも思い出深い存在だ。2012年夏モデルの中では、特にらくらくスマートフォンとARROWS X F-10Dへの思い入れが強いという。“ケータイの匠”こと板倉氏に各モデルの魅力を聞く第3回は、富士通のARROWS X F-10Dを取り上げる。

富士通がスマートフォンで挑戦した「Tegra 3」

 ドコモで商品企画を担当していた板倉氏は、シーズン毎にユーザーの動向を予測して、製品ラインアップを構成してきた。文字で表現すると簡単に思えるかもしれないが、さまざまなメーカーからの提案を受けつつ、ドコモとしてのカラーを出してユーザーのニーズに応えるのは容易ではない。

 「ラインアップは、ドコモからのリクエストも、メーカーさんからご提案いただくのを基本に、『私たちが何を商品として売り出したいか』を考えながら組み立てていきます。もちろん、私たちの想像を超えるようないい提案があればそれも取り入れます。また、ドコモとしてはチャレンジになるような取り組みもやっていきます。あまりコンサバになってもいけませんから」(板倉氏)

 先に紹介したSAMSUNGやソニーモバイルコミュニケーションズのようなグローバルメーカーに対しては、グローバルモデルをベースに、あるいはグローバル展開することを前提としつつ、ドコモ向けのカスタマイズをしてもらう。一方、富士通のようなドコモ向けの機種を作ってくれるメーカーに対しては、企画の初期の段階からターゲットユーザーを思い描いてどんな商品を作るか決め、それに合わせてスペックの提案を受けながら製品を開発する。

PhotoPhoto ARROWS X F-10Dは、Black、White、Blueの3色をラインアップ。Blackは下部が深い紫色のグラデーションになっているほか、Whiteはパール塗装、Blueもメタリックな仕上げとなっている

 「今回ARROWS X F-10DでクアッドコアCPUを採用したのは、チャレンジをしていきたいと考えたからです。富士通さんなら、クアッドコアCPUを使って、きちんとした商品に仕上げてくださる実力があると考え、企画をさせていただきました。クアッドコアでXi対応ということになると、どうしてもバッテリーの消耗と発熱は大きく、厳しい組み合わせになります。富士通さんはそれをうまくチューニングして、ちゃんと折り合う点をまとめてくださいました。けっこう地道で手間のかかる、能力もいる作業なんです」(板倉氏)

 もともと、NVIDIAのクアッドコアCPU、「Tegra 3」を搭載するという提案は富士通側からもちかけられたという。1.5GHzで動作するTegra 3は、グラフィック性能が非常に高く、大画面でゲームなどが快適に楽しめる。板倉氏もチャレンジングな部分はたくさんあるものの、富士通ならできると信じて、一緒に挑戦することにした。ARROWS X F-10Dを購入するユーザーには、高性能なCPUを持つ喜びを感じてほしいという。

 「クルマやバイクで排気量の大きなモデルを所有するのは、それだけで何かうれしい感じがするのと同じように、スマートフォンでもクアッドコアCPUのような瞬間的能力の高いチップを搭載したモデルを持つ喜びはきっとあると思います。ただ、ひたすら大きなエンジンを回しっぱなしでは燃費が悪くなってしまうので(笑)、気持ちよく使いたいときはドカンと使っていただき、そうでないときはバッテリーの持ちを優先した使い方ができるような作りになっています」(板倉氏)

 ARROWS X F-10Dの開発段階では、処理速度や発熱などのバランスをうまく取る必要があり、ドコモとしても「ここまでは耐えられる」「これ以上は耐えられない」といった議論を富士通と一緒にしたという。富士通の高い技術力と、ドコモが持つ知見や商品開発についての考え方が生かされているのだ。

Photo

 「富士通さんが『技術的にはこうなります』と言ってくるのに対して、私たちは『お客様に対してそれは変えた方がいいのではないですか』と改善をお願いする、といった役割でした。でもクアッドコアのチューニングは、本当に富士通さんのエンジニアの方々の努力によって絶妙なバランスが取れたと思います。やはりスマートフォンの「どこまでできたらOK」という基準は、先を読みながら決めていかないといけないので難しいのですが、最善の判断をしてきた塊がARROWS X F-10Dです」(板倉氏)

 冒頭でも述べたとおり、富士通とドコモは携帯電話の黎明期から共に機種を開発してきた。それだけに、これまで紹介してきた海外メーカーよりも重ねてきたコミュニケーションの数・量は圧倒的に多い。ARROWS X F-10Dには、NOTTV以外の機能がほぼすべて搭載されているが、それらの機能の必要性や重要性をドコモから説明することなく、しっかりと採用してもらったという。

 「例えば『FeliCaとは何か、なぜ必要なのか』といったことを説明する必要は全くないですから、富士通さんとはそうではないところの商品性の議論がしっかりできました」(板倉氏)

 富士通とドコモの阿吽の呼吸で、ARROWS X F-10Dのスペックは決まっていったのだ。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2012年9月30日

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