AQUOS PHONE ZETA SH-06Eのコンセプト “4つのFeel”はココがすごい！（1/3 ページ）

シャープの「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」は、同社が掲げるスマホの開発コンセプト「Feel Logic」を具現化したハイエンドモデルだ。このコンセプトを構成する4つの“Feel”をひもときながら、SH-06Eの機能性や使い勝手をチェックしていこう。

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　シャープ製のスマートフォンは、「Feel Logic」というコンセプトに基づいて開発されている。NTTドコモの2013年夏モデル「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」では、「Feel artist（映像）」「Feel photographer（カメラ画質）」「Feel musician（音楽）」「Feel UX（ユーザーインタフェース）」の4つの構成要素に注力しており、SH-06Eにはそれらを具現化した機能が盛り込まれている。今回はSH-06Eの核となる、4つの“Feel”の魅力に迫ってみよう。

「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」。ボディカラーはWhite、Blue、Redの3色

　4つの要素の魅力に迫る前に、まずはSH-06Eの外観をチェックしておこう。SH-06Eはディスプレイに4.8インチのIGZO液晶を採用する。そして、今回のディスプレイはフルHD（1080×1920ピクセル、460ppi）表示に対応し、写真や動画をより美しい表示で楽しめるようになった。

　周囲が角張ったデザインだったSH-02Eから一転、SH-06Eでは周囲が滑らかにラウンドするデザインを採用。手にすっとなじむ形状なので、片手でも快適に操作できる。また、幅が70ミリに抑えられているので、画面の上部にも指が届きやすく、さほど大きくは感じない。厚さも10ミリを切る9.9ミリなので、手が小さい人でも無理なく使いこなせるだろう。

　背面にパーツとパーツの“つなぎ目”がないデザインを採用したのもポイント。一体成型のボディなので、手触りが心地よく、違和感なく操作できるのが魅力だ。また、IPX5／7相当の防水性能も有する。防水対応モデルだが、本体下部のmicroUSB端子はフタがない仕様なので、充電の際などにケーブルを簡単に抜き差しできるのもうれしい。

　本体下部には、タッチセンサー式のバック、ホーム、メニューキーを搭載する。Android OSを操作するなかで利用頻度が高いキーが、コンパクトにまとめられている。Androidに慣れた人はもちろん、初めてスマートフォンを持つ人でも迷わず操作できそうだ。

4.8インチの大型ディスプレイを搭載しているが、幅が約70ミリなので片手でもしっかり持てる（写真＝左）。背面は緩やかにラウンドしており、手にしっくりなじむ（写真＝右）

前面上部にはインカメラと明るさセンサーなどを配置。下部にはタッチセンサー式のバック／ホーム／メニューボタンを採用（写真＝左）。背面にはカメラレンズや赤外線ポートなどを搭載する（写真＝右）

本体上部の中央に電源ボタン、その右横には3.5ミリのイヤフォンジャックを配置。左側にはSIM、microSDカードのスロットを備える（写真＝左）。下部には、止水用のキャップがなく、手軽にケーブルを着脱できるmicroUSB端子を備える

左側面には、ストラップホールを搭載（写真＝左）。右側面には音量ボタンを配置する（写真＝右）

究極の美しさと最高峰の省エネ性を兼ね備えたIGZO液晶――Feel artist

　外観を確認したところで、さっそく「Feel Logic」の構成要素を見ていこう。まずは映像に関連する「Feel artist」だ。

　先述の通り、SH-06Eは4.8インチのIGZO液晶を搭載する。IGZOとは、シャープと半導体エネルギー研究所が共同開発し、世界で初めて量産化に成功した酸化物半導体のこと。インジウム（In）、ガリウム（Ga）、亜鉛（Zn）、酸素（O）によって構成され、高精細な表示やタッチ感度の向上、低消費電力化など、さまざまなメリットを生むのが特長だ。

　静止画表示中はCPUの動作を抑制し、消費電力を減らす「液晶アイドリングストップ」に対応しているのもIGZO液晶の特長の1つ。これは、Webのニュース記事などを、画面スクロールせずに止めて閲覧している最中など、画面の表示が止まっているときにCPUの駆動が抑えられ、省エネ効果が期待できる機能だ。

　今回はそれに加えて、新開発の高画質エンジンを搭載。画面の表示に合わせて画像伝送の頻度を制御することにより、高精細な表示を実現しながらも、電力消費量を大幅に削減することに成功した。多くのユーザーがスマホのバッテリー持ちを心配するが、残容量を気にすることなく安心して利用できるだろう。

　ディスプレイの解像度がフルHD（1080×1920ピクセル）にアップした点も見逃せない。1インチあたりのピクセル密度は、4.5インチHD（720×1280ピクセル）液晶ディスプレイを採用する「AQUOS PHONE SH-01D」（330ppi）と比べると、約1.4倍の460ppiに向上。一般の印刷物や写真などは300〜350ppiなので、それを上回るレベルの表示を実現しているわけだ。実際に写真を表示してみると、細部までくっきりと色鮮やかに表示されるのが好印象だった。

　ちなみに前モデルの「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」は、4.9インチのIGZO液晶を搭載していたが、画面下部にソフトウェアでメニュー／ホーム／バックキーなどを表示していたため、実質的なアプリの表示領域は4.6インチ相当だった。SH-06Eでは、前述のとおりバック／ホーム／メニューキーを独立したセンサーキーで用意したため、4.8インチの画面をフルに利用できる。

フルHD解像度の4.8インチIGZO液晶を搭載するSH-06E。バックキーやホームキー、メニューキーなどが画面の外にセンサーキーで用意されたため、4.8インチの画面をアプリがフルに利用できる

　そのほか、ディスプレイの表示を好みのモードに設定できる「画質モード」の種類も増えている。周囲の明るさや照明の種類（蛍光灯・白熱灯）、時間帯など、ユーザーの生活環境に合わせて画質を自動で調整する「ユースフィット」や、実物に近い色合いを再現する「ナチュラルカラー」、画面のチラつきを抑えて目にやさしい「リラックス」などを用意した。

　また、シャープ端末ではおなじみの「ベールビュー(のぞき見ブロック）」で、周囲からの覗き見を防ぐことも可能。表示している画像の色合いに応じてベールビューの表示も調整し、今まで以上に正面から見やすく、横からは見づらくなった。そして、手をかざすだけでオンとオフが切り替えられるようになったのも見逃せないポイントだ。

「設定」の「ディスプレイ」で「画質モード」を選択すると、「ユースフィット」「ナチュラルカラー」「リラックス」などのモードを選べる（写真＝左）。「ベールビュー（のぞき見ブロック）」をオンにすると、横から画面をのぞき込んでも表示内容が見えにくくなる（写真＝右）