News 2001年11月30日 07:31 PM 更新

サービスインは来年4月1日,ハードは10万円以下――epサービス

蓄積型双方向データ放送サービスの「epサービス」が,来春スタートする。デジタル放送,内蔵HDD,インターネットを統合した世界初の事業を手掛けるイーピーの広報IR担当に,epサービスについてインタビューを行った。

 2002年春にサービス開始が予定されている「epサービス」は,デジタル放送(BSデジタル/110度CSデジタル),セットトップボックスに内蔵されたHDD,インターネットを統合した,世界初の蓄積型双方向データ放送サービスだ。

 epサービス(eプラットフォーム事業)を手掛けるイーピーの経営企画センター広報IR担当・岩井利仁氏に,epサービスについてZDNetがインタビューを行った――。


epサービスについて語るイーピーの岩井氏

ZDNet:2002年の春頃とアナウンスされていたサービスインですが,正式な事業開始時期はいつになりますか?

岩井氏:現在のところ,2002年4月1日を予定としています。年明けの1月中旬ごろに,各社のハード仕様など具体的な発表を行うつもりです。

ZDNet:eSTB端末のハード仕様はどうなりますか。

 当初,eSTB端末と呼んでいた専用端末は,一般にお披露目した今年10月のCEATECから「epステーション」という名前で呼ぶことにしました。ハードには,デジタル放送(BSデジタル/110度CSデジタル)のチューナーと,56Kbps以上のモデム,40Gバイト以上の内蔵HDDを搭載することが基本性能として決められています。そのほかは,各メーカーがそれぞれ機能を追加する形となります。

ZDNet:機能付加のところで各メーカー/機種ごとの特色が出てくるというわけですか?

岩井氏:例えば,あるメーカーではHDDを60Gバイトにしたり,メモリーカードスロットを搭載したものもあります。IEEE1394端子を装備してくるepステーションも多いでしょう。また,通信機能も56Kモデムだけでなく,10BASE-T/100BASE-TXを内蔵してくるメーカーもあります。近い将来には,CATV対応端末も出てくる予定で,これならネットワークを利用したコンテンツ配信やストリーミングといったブロードバンドにも対応できます。

ZDNet:ハードは各メーカーからそれぞれ発売されるのでしょうか?

岩井氏:epステーションは,「NTTドコモブランド」といった携帯電話のように,基本的に全て「epブランド」として販売されます。ただ,やはり携帯電話と同じように「by Panasonic」と端末に入れたり,型番に「P」が付けば松下電器製といったように,何らかの形でどのメーカー製なのかが分かるようになります。

 販売チャンネルとしては,家電量販店や専門店が中心ですが,epステーションは放送機器であると同時に通信機器でもあります。ですから携帯電話ショップなどでも扱うところがあるでしょう。

ZDNet:「HDDビデオレコーダー+2つのデジタル放送チューナー+モデム」というハードの性能だけを単純に考えても15万円以上になりそうですね。epステーションの価格が気になりますが,どれくらいになりそうなんですか。

岩井氏:部品コストを最大限に抑えるなど各メーカーが企業努力をしてくれたおかげで,epステーションと専用アンテナ,取り付け工事費を含めたトータルコストでも,安いものでは10万円を切る価格で提供できそうです。CEATECの時には6社の端末を展示しましたが,4月1日のサービスインの時には3〜4社のepステーションが用意できそうです。


CEATECで参考展示されたepステーション

ZDNet:epサービスは具体的にどうなりますか?

岩井氏:epは会員制のサービスで,epステーションとBS/110度CS兼用パラボラアンテナ,電話回線があれば,誰でも入会することができます。会費は月額で1000円前後を予定してます。入会の方法はいろいろありますが,たいていはepステーション購入と同時に店頭で入会してもらうことになるでしょう。

 epサービスの番組は,4月1日のサービス開始時には40〜50コンテンツ用意されます。またepサービス提供を予定・検討している企業は200社以上にも及びます。ショッピング/生活・地域情報/趣味・エンタテインメント情報など8ジャンルから,ユーザーの多様なニーズに応える番組が順次増えてくる予定です。

ZDNet:データ放送はどのような方式なのでしょうか。

岩井氏:epステーションには,BSデジタル放送などで利用されているBML(Broadcast Markup Language)を機能アップした拡張BMLという新しいページ記述言語規格が採用されます。拡張BMLの仕様に関しては,現在ARIB(電波産業会)で審議されています。拡張BMLではHTML3.2相当のタグを付けられるので,インターネット上に溢れているHTMLコンテンツを一部コンバージョンするだけでepサービス用コンテンツとして使うことができます。

ZDNet:BSデジタルなどこれまでのデジタルデータ放送との違いはどこにあるのですか?

岩井氏:内蔵HDDのうち,プロバイダエリアとして確保される20Gバイトを使ったデータ蓄積サービスが,これまでのデータ放送との最大の違いです。ショッピングや旅行情報,趣味・生活情報などのデータが自動保存され,利用者は放送中でなくてもコンテンツを見たり,ショッピングやメールなどネットサービスを利用できます。

 有料コンテンツをあらかじめHDD内に蓄積し,ユーザーが見る(利用する)ときに課金されるようなシステムもデータ蓄積サービスなら可能になります。この利用後課金のサービスも,2003年の地上波デジタルの開始時期には実現するでしょう。

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[西坂真人, ITmedia]

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